大阪・海遊館のジンベエザメ、11時間半かけて移動…太平洋に無事放流
大阪市港区の海遊館で約5年間にわたって飼育展示されていたオスのジンベエザメ「海（かい）」が3日、高知県土佐清水市以布利の「大阪海遊館海洋生物研究所以布利センター」に到着し、この日のうちに太平洋に戻された。
「海」は、前日にセンターから旅立った新しい「海」と入れ替わりで、同日午前0時頃に水槽入りのトレーラーに載せられて海遊館を出発。途中、激しい雨に見舞われ、揺れによるストレスがかからないよう徐行運転したため、予定より3時間長い11時間半の長旅となった。健康チェック後、漁港内の漁船横に取り付けられたいけすに移され、沖合に移動してから太平洋へと放流された。海上で回遊経路を調べるための記録装置（データロガー）を取り付けたという。
放流された「海」は5年前にセンターにいた頃から全長が1・7メートル大きくなり、体重は倍増。付き添ってきた魚類担当飼育員の北谷佳万（よしかず）さん（54）によると、オキアミなどのエサを1日約8キロも食べていたという。「元気なうちに太平洋に返すことができて良かった。まだ若い個体でもっと大きくなる。健やかに育ってほしい」と話していた。
