小さなころから片づいた家を知らなかった私 苦手な片づけに向き合い、子どものために負の連鎖を断ち切った
5000件に及ぶ片づけ相談の経験と心理学をもとに作り上げたオリジナルメソッドで、汚部屋に悩む女性たちの「片づけの習慣化」をサポートする西崎彩智(にしざき・さち)さん。募集のたびに満員御礼の講座「家庭力アッププロジェクト®」を主宰する彼女が、片づけられない女性たちのヨモヤマ話や奮闘記を交えながら、リバウンドしない片づけの考え方をお伝えします。 1日は24時間。これはすべての人に平等に与えられている時間です。この時間をどうやって使うかは、人それぞれ。仕事に打ち込む時間が長くなったり、家事をする時間が長くなったり、その人の年齢などによっても変わってくるでしょう。 【魅惑のアフター】ソファのあるくつろぎの空間に変身! ■case.86 自分も未来も変えるために一念発起 夫・子ども2人/看護師 小さな頃から片づいた家を知らず、片づけ方もわからないので、大人になってからも当然片づけられません。そのような人が結婚して子どもが生まれ、自分が育ったような散らかった家の中で遊ぶ子どもを見たときに、ふと危機感を覚えるそうです。 「この子も、自分と同じように片づけられない大人になるのかも……」 ちさとさんも、そんな思いを抱いた一人。実家はモノが多く、子どものときに親から「片づけなさい」と言われても、何をしていいのかわかりませんでした。 夫と子ども2人と暮らしている現在の家も片づけられず、モノがいっぱいです。自分のスマホが見つけられずに、パソコンからスマホの音を鳴らす操作をして探すこともあります。 リビングの床には、いつも子どもたちのおもちゃが出しっぱなし。朝起きて、ごちゃごちゃの部屋の中でため息をついて一日が始まる日々でした。 「子どもたちは片づけ方を知らないし、そもそも私がわかっていませんでした」 親から自分、そして自分から子どもへ、“片づけられない”という悩みがずっと引き継がれていくのかと思うと、ゾッとしました。 「なんとかして私でこの連鎖を断ち切らないと、と思ったんです。引っ越しが続いて、やっと落ち着いたところなので、今こそ片づけようと決めました」