小さなころから片づいた家を知らなかった私 苦手な片づけに向き合い、子どものために負の連鎖を断ち切った
片づけについて動画やSNSを見ているときに、“家庭力アッププロジェクト®”を知りました。今まで片づけ方を習ったことがないちさとさんは、知識を入れるだけでなく、仲間と一緒に片づけるという方法に興味を持ちます。 「夫の実家の近くに引っ越してきたものの、私は知らない土地で知らない人ばかり。人と関わりを持てるのもいいな、と思って参加しました」 ちさとさんは「いつか使う」と、今使っていないモノでもずっと保管していました。さらに、食料品や消耗品はなくなってしまうのが不安で、多くため込んでしまう癖があります。 「引っ越しのときに『とりあえず』と家具を配置したり、モノの置き場所を決めたりしたこともあり、ストックしているモノが増えるとますますグチャグチャになっていきました」 プロジェクトの中で“いる・いらない”の判断基準を学び、モノを手放し始めます。でも、ちさとさんはこの作業がとてもつらく感じていました。 モノと向き合うことは、自分と向き合うこと。例えば、長く使っていないモノがあれば、手に入れたときやずっと放置していたときの自分の気持ちと向き合い、自分の理想的な未来にそのモノは必要か、などを考えます。 「看護師という職業柄、ずっと自分のことよりも人のことを優先して考えてきました。だから、『あなたはどうしたいの?』と聞かれることが嫌いだったんです。でも、片づけって実は『自分はどうしたいのか』を考えることの連続。慣れるまでは大変でしたが、“自分軸”で考えることは、とても大事なことだなと気づきました」 さらに、ミスの許されない職業ゆえに、完璧主義でもあったちさとさん。でも片づけにおいては、一度に100%を求める完璧主義はおすすめできません。プロジェクトの中で、10%でも20%でもいいので、少しずつ決めたところを終わらせていく方がゴールに近づくことを学びました。 今まで片づけを邪魔していた思考の癖がクリアになるにつれて、家の中のモノが減って置き場所も整っていきます。