“同性婚”発表の一ノ瀬文香さん「セクシャルマイノリティも結婚したい」
■意識を変えるには「可視化」が必要
――これまでもブログでも恋人がいることは公表していましたが、今回、「同性結婚式」をすることを公表したのはなぜでしょうか。 最初は、日刊スポーツが、茜ちゃんにインタビューをして記事にしていました。そのあと、モーニングバード(テレビ朝日系列)で2人が取材を受けました。そのあと、(私が)所属する吉本興業東京本社で会見を開きました。結婚するとは前から言っていたんですがね。 公表したのは、セクシャルマイノリティ(セクマイ)がいるとは思われていないし、セクマイの人たちが結婚をしたいと思っているとは見られていません。マジョリティの意識を変えるのはまずは「知ってもらうこと」です。そのためにもまずは可視化が必要です。そうした思いがあったので、レズビアンであることも公表して、タレント活動をしています。お互い顔を出している職業でもあり、結婚式も公にしようと思いました。 ――子どもがほしいという話もありますね。 茜ちゃんがほしいと思っています。どうするのかまだ決まっていません。ただ、私はそんなに子どもがほしいという気持ちがわかないんです。現実的なことを考えてしまって....。だから、「準備ができたら考えましょう」ということにしています。養子をとるのか、体外受精をするのか。手段はまだわかりません。レズビアンでも子どもがいるカップルはいますからね。もちろん、子どもにはありのまま説明します。自分たちはやましい気持ちはないですから。 ――当事者の中で声をあげないという思いがあるようですね。 まずセクシャルマイノリティ(セクマイ)かどうかにかかわらず、当事者が声をあげないのは、諦めているのかもしれません。ネットではいろんなことを訴えている人がいますが、もともとクローズドの人が多いからかもしれません。政治家たちも、こうした問題が票になると考えていません。 私はレズビアンであることを公表し、その上で、芸能の仕事をしています。自分のしてきたことは間違っていないと思う。だからこそ、今回、同性「婚」という言葉が取り上げられたんだと思います。 みなさん事情があるとは思いますが、可視化されないと前には進みません。法律は政治家が変えます。自分たちの票になる人がどういう意見を持っているのかは知りたいはず。ましてや、地方議員ならアポを取れば会えるはずです。まずは地方議員さんに言うことです。