誰が予想できた!? 史上最強のJ1昇格クラブ6選。歴史に残るサプライズを起こしたのは?
柏レイソル(2011シーズン)
監督:ネルシーニョ リーグ戦成績:1位(23勝3分8敗) 主な獲得タイトル:J1リーグ優勝 2011シーズンの柏レイソルのサクセスストーリーは、Jリーグの歴史で燦然と輝きを放っている。 2006年に初めてのJ2降格を味わった柏は、1年でJ1復帰を達成。2007シーズンから再びJ1で戦い続けていたが、2009シーズンを16位で終えたため、2度目のJ2降格が決定した。 戦いの舞台をJ2に移したネルシーニョ監督体制2年目。クラブは新たな戦力としてレアンドロ・ドミンゲスを獲得している。助っ人外国人FWは公式戦35試合17ゴールと猛威をふるい、柏は圧倒的な強さを見せてJ2優勝。1年でのJ1復帰を果たしている。 J1で迎えた2011シーズンは、柏にとって歴史的なシーズンになる。 チームはJ1昇格組ながら、開幕からスタートダッシュに成功し序盤から首位に浮上する。横浜F・マリノス、ガンバ大阪、そして前年王者の名古屋グランパスと優勝争いを繰り広げた。 攻撃では、前年度からチームの攻撃の全権を握るドミンゲスに加え、新加入のジョルジ・ワグネルが強烈な左足のキックからゴールを強襲。最終ラインでは近藤直也が力強いデフェンスで抜群の存在感を放った。 のちに日本を代表する右サイドバックへと成長を遂げる酒井宏樹は、このシーズンにベストイレブンとベストヤングプレイヤー賞に選出され一気にブレイクを果たしている。 優勝争いは最終節までもつれこんだものの、柏が浦和レッズに勝利したことで自力でのJ1優勝を達成。史上初めて、J2とJ1を連続優勝したチームになるという快挙を成し遂げた。
大宮アルディージャ(2016年)
監督:渋谷洋樹 リーグ戦成績:5位(15勝11分8敗) 主な獲得タイトル:なし 2016シーズンのJ1リーグにおける、大宮アルディージャの躍進は記憶に新しい。 本題に入る前に、J1復帰に至るまでの過程について触れておく。大宮は、2014シーズンをリーグ16位で終えたことでJ2降格が決定。シーズン途中に就任した渋谷洋樹監督の下でJ1復帰を目指す戦いが始まった。 渋谷体制2年目となった2015シーズン、大宮は前シーズンに加入した家長昭博を最前線に配置した攻撃的なサッカーを展開した。 スロースタートにはなったものの、中盤戦以降はコンスタントに勝利を積み重ねて首位に君臨。圧倒的な強さを見せてJ2優勝と1年でのJ1昇格を達成した。 どれだけ調子が良くても、J1の舞台で昇格組のクラブは苦戦を強いられることがほとんどだ。 しかし、この時の大宮は一味違った。J1で迎えた2016シーズン、大宮はJ2からの好調を維持したままJ1で快進撃を見せる。 昇格によってサッカーのスタイルは、守備的なカウンターサッカーへと変化したものの、勝ちにこだわる姿勢には変化無し。強敵の多いJ1では、鋭いロングカウンターからゴールを奪って勝利を積み重ねていった。 最終的に、大宮は5位フィニッシュに成功。シーズン前の予想を上回る躍進を遂げた。2016シーズンに記録したJ1・5位が、いまのところ大宮の最高順位である。そういう意味でも、このシーズンの大宮は一味違う強さがあった。