【注目ドライバー】8度優勝のベテラン、ダニエル・リカルド…アルファタウリ後継チームでの目標は完全復活アピール|RB|F1
2季ルノーを経て、2021年からマクラーレンへ
2017年以降、フェルスタッペンをチームのエースとして扱うレッドブルの方針が徐々に強まるなかでも奮闘したリカルド。第8戦アゼルバイジャンGPで勝利を挙げると、翌年の第6戦モナコGPではポールトゥウィンを飾るなど、随所にその実力を発揮していた。 この年はランキング5位で終え、2018年は中国GP、モナコGPで2勝をマークしたが、シーズン終盤にルノーと2年契約を結んだことを電撃発表。5季在籍したレッドブルを去り、ルノーへと新天地を求めることになった。 ルノーはなかなか上位争いに加わることが難しい状況下だったが、リカルドはその中でも8度の入賞をマーク。2019年は54ポイントを手にしてシーズン9位で終えている。 そして2020年5月14日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い開幕戦が後ろ倒しになる中、リカルドが2021年からマクラーレンに移籍することが発表された。同じタイミングでマクラーレンのカルロス・サインツがフェラーリに行くと公表され、複数のチームによる玉突き移籍が実現した。 2020年のルノーはマクラーレン、レーシング・ポイントとともにコンストラクターズ3番手を争う位置にいたが、結果的に年間5位の成績で終わった。リカルド本人は2度表彰台に立ち、ファステストラップも2度マーク。ドライバーズランキングでは年間5位となった。 そしてルノーでの2シーズンを経て、リカルドはマクラーレンへと新天地を求めることに。
マクラーレンに9年ぶり優勝をもたらす
新天地マクラーレンでは序盤から順応に苦しむ状況もあり、古株の僚友ランド・ノリスが安定して上位フィニッシュする一方、リカルドは表彰台に手が届かない展開が続いた。 それでも一発の速さ、レースペースではベテランならではの腕を見せ、イタリアGPでは予選2番グリッドを獲得。そして決勝ではマックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンがシケインで接触リタイアしたこともあり、マクラーレンのワン・ツーフィニッシュが実現。 リカルドにとってはレッドブル時代の2018年以来3年ぶりのF1優勝となり、マクラーレンとしては2012年以来9年ぶりのF1優勝となった。 その後リカルドは浮き沈みもあり、ドライバーズランキング7位チャールズ・ルクレールから44ポイント差の総合8位でマクラーレン初年度を終えている。 2年目の2022年はシーズン通じて37ポイント奪取となり、ドライバーズランキング11位。前年の115ポイントから明確に成績が落ちたこともあり、マクラーレンはリカルドとの契約を断念。オーストラリア人期待の若手、2021年のF2王者オスカー・ピアストリがリカルドの後釜となった。