サッチーは悪妻だったのか?人生の窮地に立った野村克也氏を救った言葉とは
ヤクルト、阪神、楽天などで監督を務めた野村克也氏(82)の妻で、昨年12月8日に虚血性心不全のため85歳で逝去された沙知代さんの「お別れの会」が25日、東京紀尾井町のホテルニューオータニで行われた。約1000人の野球、芸能、政財界の関係者が訪れノムさんは、涙ながらに妻との思い出を語った。悪妻とも呼ばれたサッチーだが、素顔は、究極のプラス思考でノムさんの野球人生を切り開いてきた“影の監督”だった。 ニューオータニは故人が愛した場所だった。いつも、このホテルのサウナでリフレッシュして、ノムさんと共にコーヒーショップ「SATSUKI」で、お茶や軽食を取り“第二のリビング”代わりに使っていたホテルだった。祭壇は、オランダから取り寄せた紫陽花にバラ、カーネーションなど、約9500本の花で埋められ、2人の時代を表す10枚の夫婦のツーショット写真と共に、息子でヤクルトの2軍コーチである克則氏の奥さんが選んだ10着の服がコーディネイトされて飾られていた。 お別れ会にしては珍しく、サッチーが好きだった「SATSUKI」の食事メニューとアルコールがふるまわれ、会場には、2009年にレコーディングされた沙知代さんが作詞、ノムさんが歌う「女房よ」という曲がBGMに流された。参列者には、発起人にも名を連ねたソフトバンクの王会長、ヤクルト小川監督、西武辻監督、楽天梨田監督、教え子の古田敦也氏や、楽天の嶋も駆けつけた。また芸能界からは萩本欽一氏が「これからは、いつでも私がボヤキを聞きます」と挨拶のマイクを握り、歌手の和田アキ子さんの姿もあった。 サッチーに先に旅立たれた野村氏は肩を落とし椅子に座ったままだったが、息子の克則氏と、沙知代さんと前夫との間に生まれた団野村氏、ケニー野村氏の4人で献花を終えた参列者を出迎えた。ノムさんは、約1000人もの参列者の一人ひとりの目を見て語りかけ、お礼の挨拶を交わした。元広島監督の山本浩二氏には「なんできたんや」との毒舌も吐いたという。