【ラグビー・関東大学春季大会】決勝の再戦 帝京大と明大は激闘の末にドロー。決着はシーズン終盤に持ち越し
第13回関東大学春季交流大会は6月9日、Aグループの帝京大と明大の一戦が小笠山総合運動公園エコパスタジアム(静岡県)でおこなわれた。昨季の大学選手権決勝の再戦となった注目の対決は、激闘の末に引き分け。決着はシーズン本番に持ち越された。 小雨がパラつき、肌寒さを感じるエコパスタジアム。フィジカルに秀でた昨季のファイナリスト2チームが、その強みを前面に押し出した戦いぶりでスタンドを熱くさせた。 前半、ペースをつかんだのは決勝で後塵を拝した明大。失点の多かった慶大戦(56〇45/5月26日)、早大戦(26●36/6月2日)の反省を活かし、集中力の高いディフェンスを見せる。5分過ぎから始まった帝京大の攻撃に、出足の鋭いタックルで対抗。約2分間、15フェーズ以上にも及んだアタックを規律を保ちながら止め続け、最後は攻め手がなくなった王者に渋々キックを蹴らせた。 攻撃の原動力は、副将の秋濱悠太。今季初先発のCTBは、エディージャパンの代表候補合宿に召集された実力を遺憾なく発揮する。11分、敵陣22㍍内のラインアウトを起点に、FL利川桐生がゴール前中央へ豪快に突進。SH柴田竜成が高い運動能力を活かしてすばやくつなぐ。ボールをもらった秋濱は、ディフェンスの隙間を縫って左中間へ飛び込んだ(5-0)。 27分には個人技で魅せる。BKのラインアタックの流れの中、タイミング抜群の飛び出しでパスを受け、一気に加速。空いた裏のスペースへパントキックで侵入し、跳ね返りをみずから収めてゴールエリアへと駆け込んだ(12-5)。 さらに4分後には、巧みなハンドリングスキルで攻撃の勢いを加速させる。センタースクラムを得た明大は左に展開。CTB蓬田雄のグラバーキックは前方に大きく跳ねたが、秋濱は落ち着いていた。ジャンプしてキャッチすると、サポートに来ていたWTB坂本公平へすぐさまオフロードパス。快足が武器の左WTBは2人をかわし、ゴール左隅へとダイブ。この日、チーム3本目のトライを挙げた(19-5)。