外国人が「ホテルの住所」で免許取得、なぜ? 試験は凄い簡単? 日本語分からず運転する人も… いま話題の「外国免許切替」とは
急増する外免切替希望者…何が起こっているのか? 日本人としては納得し難いことも…!
なお外免切替の手順は国によって異なっており、ジュネーブ条約締約国を中心に約30の国では筆記試験も技能試験も免除。書類のやりとりだけの簡単な手続きで切替が終了します。 いっぽう、中国やベトナムなど、ジュネーブ以外の国では筆記+技能試験が科せられます。 筆記は問題が10問出され7問以上正解で合格。その後、技能試験を受けて合格すれば晴れて日本の免許証が取得できるというわけです。 なお技能試験もそれほど難しい内容ではなく、実際に受けた人の話では「暴走や信号無視、一時停止忘れなどがなく、ゆっくり走れば合格」という声が大半でした。 おもな必要書類は以下となります。 ーーー 1.有効な外国の運転免許証 2.上記運転免許証の日本語による翻訳文 この翻訳文は当該国の駐日大使館で取得してくるか、日本で取得する場合はJAFの他にジップラス株式会社での翻訳が指定される国々もあります。 3.本籍(国籍等)が記載された住民票の写し(コピー不可)(住民基本台帳法の適用を受ける方) 4.パスポート、外務省など権限のある機関が発行する身分証明書(住民基本台帳法の適用を受けない方) 5.国籍が記載された日本の住民票または一時帰国(滞在)証明書 ※こちらは免許申請上の住所に関し、居住地に滞在していることを証明する書類となります。知人や友人、親戚などの家の他、宿泊しているホテルに書いてもらう証明書でもOK。 ーーー なお、話題になっている「ホテルの住所でOK」というのは上記5.の書類です。 ほとんどのホテルでは無償で書いてくれますが、必要な書類は免許を取得した国や居住していた国によっても細かい部分が異なります。
さて、1度日本の免許を取得すると同時にジュネーブ様式の国際免許証も取得できることになります。 また、本国の免許もそのまま、次回の更新を行えばずっと有効となりますが、もし日本に長く居住して本国の免許が更新できずに期限切れとなった場合でも、日本の免許には影響しません。 つまり本国の免許が無効となっても日本の免許を更新していれば有効であり続け、国際免許も取得できるということです。 例えば、たびたびニュースになるような事故や事件が多く報道されているクルド人(トルコ国籍)の場合も、観光ビザ(3か月有効)で日本に来て3か月以内に外免切替を行えば日本での運転が可能になるのです。 日本では運転免許の取得にほとんどの人が20万円から30万円もの高額な費用を支払って少なくとも平均して1-2か月程度は教習所に通います。 免許取得のための費用や教習内容の厳しさ、期間の長さなどは世界でもトップクラスといえるでしょう。 いっぽう、世界の国々の中には日本とは比べ物にならない簡単なテストと安価な費用で運転免許を取得できるところも少なくありません。 外免切替は国際的なルールや日本の免許制度で認められた合法的な手段とはいえ、日本語がほとんどわからなくても道交法の知識が不十分でも外免切替という制度を使えばどんな国の人でも日本の免許が取得できてしまうことに、納得がいかない人も少なくないでしょう。 外国籍ドライバーによる事故も急増しています。私たち、日本のドライバーが事故の被害者にならないことを祈るばかりです。
加藤久美子