小学生が喉に詰まらせ死亡…学校給食での提供見合わせ続く『うずら卵』全国有数の産地でピンチ脱却への取り組み
店長の和田さんはうずら卵の在庫が増えていることを知り、5月、うずら卵の水煮を8キロ買い取って、カレーうどんを頼んだ人にフライにしてサービスで提供した。
客からは好評で、2週間経たないうちに仕入れたうずら卵がなくなったという。※現在はサービス終了
「霧下そば 十勝庵」の店長: 「こちらも喜んでもらえて嬉しかったですね」
地元の飲食店として、積極的にうずら卵を使っていきたいといい、この日もタルタルソースにして提供していた。
■老舗食品メーカーは“新たな使い方”を模索
名古屋市中区に本社を置く、老舗食品メーカー「天狗缶詰」の三河工場では、新たな食べ方を模索している。年間2億個以上のうずら卵を加工し、水煮などにして出荷している。
天狗缶詰の担当者: 「なんとか新たな使い方を創出していかないと、国産うずら全体として産業が成り立たなくなるんではないかと危惧している状況です」 天狗缶詰で開発を進めているのは「クラッシュうずら」だ。
細かく砕き味付けし、マヨネーズ味の「プレーン」のほか、子供が好きな「コーンポタージュ」味に、大人っぽい「アヒージョ」味の3種類を開発し、年内の発売を目指しているという。
天狗缶詰の担当者: 「うずら卵はどうしても食べ方が一辺倒でしたので、こういった使い方ができませんかということをメーカーから提案できたら。ファンを増やしていく取り組みができたらなと思っています」
■組合はうずらの「味玉」のラインナップを次々と
日本で唯一のうずらの農協、「豊橋養鶉農業協同組合」も新商品の開発を進めていた。
2024年3月にオープンした直売所で販売されていたのは、味付きのうずら卵だ。ガーリックとバジルの“ガバジ”味、すき焼き味にみたらし味など13種類。
豊橋養鶉農業協同組合の担当者: 「お客さんから『こういうの作れないの?』という声があり、それに対してチャレンジしてみようと」 客の声を受けて作り始めたという、うずらの“味玉”はおかずとしてはもちろん、レトルト加工が施してあり、常温で1年もつことから保存食としても人気で、多い日には県内外から100組以上の客が来るという。