両国国技館で「世界一のロボット横綱」決定戦 163チームが熱戦
「全日本ロボット相撲大会2024決勝大会」が12月7日・8日、両国国技館(墨田区横網1)で開催された。主催は富士ソフト。(すみだ経済新聞) 【写真】「全日本ロボット相撲大会2024決勝大会」の様子 1989(平成元)年に始まった同大会は、ロボット作りを通じて「ものづくり」の楽しさを体験する機会を提供するロボット競技イベント。自作のロボットが「力士」となり、直径154センチの鉄製の土俵上で3分間の三本勝負を繰り広げ、技術とアイデアを駆使して相手を土俵の外に押し出すと勝利が決まる。 決勝大会には、全国の予選を勝ち上がった「全日本ロボット相撲大会2024」「高校生ロボット相撲大会2024」「高等学校ロボット相撲選手権2024」の上位チームが出場したほか、海外17カ国からも強豪チームが参戦。国内外の163チームが「世界一のロボット横綱」の称号を目指して熱戦を繰り広げた。 74チームが参加した3キロ自立型では、トルコの「Sumozade-Era Robotics(SENJU)」が優勝し、「香川県立観音寺総合高校(ハリモグラ)」が準優勝。67チームが競い合った3キロラジコン型では、「MTY-OB's-(しこ名=土山9号)」が優勝し、同チームの「MTY-OB's-(南風)」が準優勝した。 新設された500グラム級の競技でも熱戦が繰り広げられ、ブラジル勢同士の決勝戦となった500グラム自立型は「MinervaBots(Ze Pequeno)」が61チームの頂点に立ち、準優勝は「Kimauanisso Robotics Team(miniAmpere)」。大会最多の81チームが参加の500グラムラジコン型では、メキシコの「Roshi Team(Jamon Serrano)」が優勝し、準優勝はブラジルの「Kimauanisso Robotics Team(miniTesla)」だった。 500グラム級は、ロボットの軽量化による安全性の向上と競技の手軽さが特徴で、世界的にも競技人口が増加している注目のカテゴリー。出場ロボットは「自立型」「ラジコン型」の2種類に分かれ、自立型はプログラムによって自動で動くロボット、ラジコン型は操縦者が操作する。 決勝大会は、7日に予選会が、8日には決勝が行われた。両日とも観戦は無料で、最新のロボット技術やものづくりの魅力を体感しようと多くの来場者が訪れた。会場では、ロボット技術の進化を間近で感じられるほか、未来の技術者たちが技とアイデアを競う様子が見られ、家族連れや学生、技術者らが熱心に観戦した。
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