合宿は松山英樹邸で 日本から門をたたきにやって来た若手選手
◇米国男子◇アーノルド・パーマー招待 最終日(10日)◇ベイヒルクラブ&ロッジ(フロリダ州)◇7466yd(パー72) 【画像】「二刀流で引き出し倍に」“アプローチ国宝” 松山英樹 トークレッスン 1月ハワイでの「ソニーオープン」に出場した岩崎亜久竜は、本当ならその後、フィリピンで合宿をする予定にしていた。3月の国内ツアー開幕に向けて、冬の日本にとどまっていては十分なレベルアップは望めない。するとその話を耳にした松山英樹から、こう声をかけられたという。「じゃあ、来る? ひとりで良いならウチでやれば」―― 北米最南端のフロリダ州。2013年秋にPGAツアーの正式メンバーになった松山は15年に同州中央部のオーランドに自宅を購入した。邸宅はゴルフ場の一画にあり、ボールを打ちたくなったら、すぐに敷地内のドライビングレンジにカートを走らせることができる。米国ならでは、多くのPGAツアー選手にとっては一般的、と言えるゴルフ環境がそこにある。 同じ黒宮幹仁コーチに師事する間柄という縁もあり、岩崎は予定を変更、米本土に渡り松山の自宅に居候した。あいにく主人は優勝した「ジェネシス招待」を含む連戦のため遠征中だったが、2月下旬には今季日本ツアーをシード選手として戦う杉原大河も合流。温暖なフロリダで黙々とトレーニングと打ち込みに励んだ。
松山はこれまでも、スポット参戦で渡米してきた若手選手に自宅を“開放”、金谷拓実や比嘉一貴を招きオープンウィークを一緒に過ごしたことがある。ホームコースだけでなく、近隣のゴルフ場を一緒に訪れてラウンドすることも少なくない。今回も2月末にフロリダに戻ってからは2人と一緒に汗を流し、今週の「アーノルド・パーマー招待」の会場ベイヒルクラブも一般営業日にプライベートで回った。 先月25日、松山は32歳になった。昨年の「日本オープン」を制した26歳の岩崎、24歳の杉原にはもう“純粋な”ロングドライブではかなわない。例えばインドアで、弾道計測器で調べれば10yd、20yd以上、飛距離に差が出ることもある。