ホンダ、広汽ホンダの開発区新エネルギー車工場が稼働開始
本田技研工業は12月23日、中国における四輪生産販売合弁会社の広汽ホンダ(広汽本田汽車有限公司)が、同日より広東省広州市に新設した開発区新エネルギー車工場の稼働を開始したと発表した。 【画像】プレス設備外観 ホンダでは、中国において2022年に販売を開始したEV(電気自動車)「e:N(イーエヌ)」シリーズに加え、2024年度に新たに発売を予定している次世代EV「烨(yè:イエ)」シリーズもあわせて、2027年までに10機種のホンダブランドEVの投入を予定しており、2035年までに中国でのEVの販売比率100%の達成を目指している。 新設された広汽ホンダの開発区新エネルギー車工場は、生産機種は「e:NP2」「烨」シリーズの予定で、生産能力は約12万台/年。従業員数は約700人(2024年12月現在)、投資金額約34.9億元。 広汽ホンダの開発区新エネルギー車工場は、高効率・スマート・低炭素な生産体制を目指し、最新の生産設備を導入。プレス・溶接工程においては、部品搬送の自動化により物流要員のゼロ化を実現し、AIによる溶接強度検査をホンダとして初めて採用した。また組立工程では、工程全体の約30%を自動化することで高効率な生産ラインを実現したという。 環境面では工場敷地内に合計22メガワットの太陽光発電システムを設置し、再生可能エネルギーを活用することで、年間のCO2排出量を約1.3万t削減する見込み。また、新開発した低VOC塗料の採用や、工場排水に含まれる有害物質を100%処理できる設備の導入により、環境負荷の低減に取り組んでいる。工場からのVOC排出量は大気汚染への影響を最小限とするため、広東省の基準限度に対してさらに70%以上の削減を目指すとしている。
Car Watch,編集部:椿山和雄