モネの名作「睡蓮」が描かれた、ジヴェルニーの「モネの家」と「水の庭」【モネの足跡をノルマンディに訪ねる】
パリから約1時間。ジヴェルニー「モネの家」の訪ね方
印象派の巨匠、クロード・モネ(1840~1926)。その最も代表的な作品は、一連の「睡蓮」の連作です。その多くが、現在、東京上野の「国立西洋美術館」で開催中の『モネ 睡蓮のとき』に出展されて、大きな話題となっています。 写真はこちらから→モネの名作「睡蓮」が描かれた、ジヴェルニーの「モネの家」と「水の庭」【モネの足跡をノルマンディに訪ねる】 今回、フランス・ノルマンディ地域観光局の協力で、「睡蓮」連作の制作地であり、モネの終の住処である「モネの家」、その有名な「水の庭」(睡蓮の池)を、ノルマンディのジヴェルニー村に訪ねました。 ノルマンディ地域圏の最南部に位置するのどかな村、ジヴェルニー(Giverny)は人口500人ほど。パリ中心部から電車や自動車で1時間あまり。セーヌ川の辺りの北側に、「モネの家」(現在はクロード・モネ財団が運営管理)を中心にして伸びる「クロード・モネ通り」沿いに細長く街区があります。 ノルマンディのル・アーブルで育ち(生まれはパリ)、画家となってからも、ノルマンディの風景を描き続けていたモネは、パリからノルマンディに往復する電車の車窓から、よくジヴェルニー村を眺めていました。そして彼はそこに見えるピンク色の家を見つけたと言われます。1883年、モネ一家はその家に移り住みます。1890年、50歳のモネはその家と周辺の土地を購入し、彼が作品に描きたいと望んでいた洋風の庭園と、日本風の「水の庭」作りに着手しました。そして、その「水の庭」で、睡蓮の連作が生まれます。 1926年にモネが亡くなるまで住んだ家と庭園は、現在、財団が運営管理をしていて、モネが住んでいた当時のままに復元保存され、世界中の観光客が訪れています。 今回は、ジヴェルニー村のあるヴェルノン市観光局のアンヌ・ル・エナフさんに案内して頂きました。 朝9時20分に、「モネの家」入口で待ち合わせ。開場は9時30分からですが(閉場は18時)、既に多くの人が行列を作っていました。 「入場券は当日、現地でも購入できますが、ハイシーズンには1時間以上並ぶこともあります。前もってモネ財団の公式サイトでデジタル・チケットを購入するのがおすすめです。それも出来れば朝早くから、昼間は物凄い混雑ですから。『水の庭』は朝の光が一番美しいと私は思います」とアンヌさん。 デジタル・チケットは時間制で日時と入場時間が予約でき、それを購入すると正面入口とは別の入口から、チケットをスキャンするだけで早めに入ることができます。 「開場期間は4月1日から11月1日までです。花を見たいなら、6月末から8月がベストでしょう。睡蓮も夏ですね。観光客が少ない秋も静かで心地いいです」(アンヌさん) パリ市内のサン・ラザール駅から最寄りのヴェルノン駅までは電車で約1時間。ヴェルノン駅からジヴェルニー村へのシャトルバスも、4月から10月までのみ運行しています(所要時間15分前後)。パリからの日帰りバスツアーを利用する方法もあります。