アサヒ、緑茶飲料ブランド「颯」で倍増計画 「十六茶」と「CRAFT和紅茶」も強化 各ブランドで情緒的価値を最大化
アサヒ飲料は、「颯」の2024年の目標箱数を前年比ほぼ倍増の1000万ケースに設定するなど無糖茶飲料を強化していく方針を明かした。 「颯」の発売初年度となる23年4-12月の販売数量は約560万ケースを記録し、当初目標を60万ケースほど上回る結果となった。 1月16日、事業方針説明会に登壇した米女太一社長は「既存の緑茶飲料とは異なる価値として“爽やかな気分になる”というお声をいただいている。年代別でみると20代、30代から多くご支持をいただき、既存の緑茶飲料とは異なるポジションを獲得できた」と振り返る。 計画達成に向けた課題としては、認知の拡大と香りの訴求を挙げる。 「認知がまだまだとれていないのと、香りの訴求も足りなかった。2024年については、改めて、微発酵茶葉を一部使用した華やかで爽やかな香りという独自のポジションをしっかりとお伝えする」と意欲をのぞかせる。 野村和彦取締役兼常務執行役員マーケティング本部長も「1000万箱はチャレンジングな数字だと理解しているが、これを達成できれば定着につながっていく」と意気込む。 今年は昨年の課題を踏まえ、微発酵茶葉を一部使用した香り高い味わいがより伝わるパッケージを刷新して4月2日に発売開始する。 コミュニケーションはTVCMと店頭との連動を強化。 「昨年並みの広告展開をしていきたい。ただ、営業活動としては、やはり売場づくりを行い、コミュニケーションとしっかり連携していく」。 同社は、無糖茶飲料市場に向けて「颯」に加えて「十六茶」と「和紅茶」もリニューアルし、それぞれのブランド・商品がもつ情緒価値の訴求を強化していく。 具体的には「『颯』は一般的な緑茶飲料とは異なる爽快感、アクティブなポジションという訴求を続ける。『十六茶』は健やかになれるお茶ということと親しみやすさを伝える。『和紅茶』は国産という高い価値、本格感をアピールし、それぞれの価値を訴求していく」との方針を示す。