俳優・山口祥行【2】腕の手術を受けた翌日、前日に脚を骨折したばかりの小沢仁志さんとバトルシーンを撮影!
■腕の手術翌日に満身創痍で殴り合いシーンの撮影
ダイナミックなアクションで知られる山口さんは、2017年、「ジャパンアクションアワード」ベストアクション男優賞最優秀賞を受賞。2018年の「大激突 果てなき抗争」(港雄二監督)でも壮絶なアクションを披露している。 ――迫力の肉弾戦も数多くあるのでケガが絶えないのでは? 「ケガはよくしていますね。それでも撮影はするんですよ(笑)。一番ひどかったのは『大激突』でしたね。俺はずっと右腕に“ねずみ”があって、ねずみっていうのは、骨が変形して剥がれて関節内を飛びまわっちゃうんですよ。 それで肘の欠けた骨が上腕三頭筋の裏まで移動して、筋肉と癒着しちゃったんです。そのせいで痺れと激痛で仕事にならないから、撮影が終わってすぐに手術したんですが、その次の日に小沢(仁志)さんと戦っているんですよ。 でも、小沢さんもその前の日、車から飛び降りるシーンで脚の骨を折っちゃっていて。本当なら安静にしていないといけないのに、その2人が戦うんですよ(笑)。だから俺は左手だけで、小沢さんは脚を骨折しているからキャスター付きの椅子に乗って移動して撮って」 ――拝見させていただきましたけど、全くわかりませんでした。すごすぎますね 「何とかなるもんですよ(笑)。俺は『新・影の軍団』の時に脱臼しちゃったことがあって。千葉(真一)さんに投げられるシーンで、鎖骨が上に飛び出ていたんですよ。それを見て(本宮)泰風が爆笑して『やばいぞ、それ病院だぜ』って(笑)。病院に連れて行ってくれましたけど」 ――かなり痛そうですが、痛みには強いほうなのですか 「どうだろう?でも、『これは脱臼したな』と思って自分で“入れた”んですよね。心配させちゃいけないからバレないようにと思って。それがちゃんとしたところに入ってなくて、飛び出ちゃっていたんですよ」 ――かなりの激痛だったと思いますが 「でも、撮影を止めて周りに迷惑かけちゃいけないと思って。だから終わってから言ったんですよ、『痛い!』って(笑)。誰も気が付いてなかったのに、泰風だけは気づいていた」 ――本当にアクションシーンがすごいですよね。小沢さんの還暦記念映画「BAD CITY」もどんなケガをしてもおかしくないくらい迫力ありました 「それがあれはケガしてないんですよ。ただ、脱水症状になりました。小沢さんが怖くて(笑)。怖いんですよ、あの人」 ――これだけ長いお付き合いでもやっぱり怖いですか 「怖いですよ。だって顔が怖いじゃないですか(笑)。電話だと怖くないんですよ。声が小さくて何を言っているかわからなかったりするから。でも、顔が怖い。『BAD CITY』では、俺は敵役だったから特に怖かった。 すげえ気合が入っていて顔を合わせる度に『てめえ、コノヤロー!』、『殺してやるからな』とか言って来るんですよ、すげえ怖い顔で(笑)。本当に殺されるって思うくらい怖かった」 ――迫力ありますよね。でも、一見コワモテの方がちょっと笑ったりするとすごくチャーミングになる。そのギャップというのは、結構女性たちにはウケますよね 「小沢さんの笑い顔は怖いですけどね(笑)」 ――山口さんは笑顔になるとチャーミングでガラッと変わりますね 「そうですか?ありがとうございます。普通にしていると思うんですけど、怖そうに見えるのはサングラスじゃないですか。『日本統一』のメンバーの中では、俺が一番可愛いと思っていますからね(笑)」 茶目っ気タップリのチャーミングな笑顔が印象的。次回は、映画「氷室蓮司」(辻裕之監督)の撮影エピソード、崔哲浩さん、福士誠治さんとトリプル主演を務め、11月1日(金)に公開される映画「ぴっぱらん!!」(崔哲浩監督)も紹介。(津島令子) ヘアメイク:坂口佳那恵 衣装:1PIU1UGUALE3 RELAX
テレビ朝日