俳優・山口祥行【2】腕の手術を受けた翌日、前日に脚を骨折したばかりの小沢仁志さんとバトルシーンを撮影!
■小沢兄弟の殴り合いのケンカは…
2016年~2017年、「覇王」シリーズ5作品に主演。山口さんが演じたのは、世襲制の伝統を継ぐ日本最古の博徒組織「内藤新宿一家」のカリスマ親分・十二代目総長・鷲尾軍司(小沢仁志)の舎弟頭補佐・土岐零時。軍司が殺害された後、命を狙われる軍司の一人息子で小学生の大河を命がけで守りながら組の跡継ぎとしての教育をすることに。 「ビデオメーカーの人から『ヤマ、お前何かやりたいのはないのかよ。やりたい監督とかいないのか?』って聞かれて、『監督はカズ(小沢和義)さんでやりたいです』って言ったら、実現してくださったという感じですね」 ――親分の忘れ形見、小学生の息子を鍛えて跡目教育をするというのは撮影していていかがでした? 「どっちかっていうと子役の成長を気にしちゃいますね、いい意味でも悪い意味でも。シリーズになっていくと、こいつまた芝居上手くなっていくのかなとか、背が高くなるのかなとか…何かいろいろ期待しちゃいますよね。あの子がまたどう見ても小沢(仁志)さんの息子とは思えないような可愛い子だったし(笑)」 ――小沢和義さんはお兄さんの小沢仁志さんもですけど、俳優であり監督もされています。山口さんはお二人の監督作品に出演されていますが、監督としてどんな感じですか 「監督の時は、真逆のタイプですけど、やっぱり俳優の気持ちがわかるので、ここの芝居はこうだという説明がすごくわかりやすいですよね。ただ、小沢仁志さんは何回も何回もやる。それで、『OK、それだよ!』とかって言うんですけど、俺は同じことしかやってないと思うから、何でOKなのかわからないし、何でダメなのかもわからない(笑)。 カズさんは逆に、2回ぐらいやってカズさんのイメージと違う、ダメだと思ったら、『もういいや。ダメだ』って言って、そのカットを撮ってくれないんですよ。だから全然違いますね」 ――小沢和義さんは監督だけでなく、劇中で小沢仁志さんを暗殺。兄弟で壮絶なバトルを繰り広げていますね 「ここ2、3年はさすがにもうやってないと思いますけど、それまで本気で殴り合いのケンカをしていましたからね。作品のことでやってもらうならいいんだけど、そうじゃなくてホントにくだらねえことでやるんですよ(笑)」 ――そういう時はどうするのですか 「殴り合いが始まったら、あえてちょっと見てから、そろそろ止めるかなって感じですね(笑)」