終盤で「牙が抜けた」ききょう ファーストサマーウイカが振り返る「光る君へ」の清少納言
歌手、タレントとして活躍してきたが、もともとは女優志望。芝居がしたくて大阪から上京してきた。その俳優業が実を結び、初出演となった大河ドラマは「ワクワクする気持ちと緊張感が常にありました。撮影していた1年間、大河のことが頭をよぎらない日はなかったですし、忘れないように心がけていました」と語る。
「(自分が出ていなくても)ストーリーは進み続けている。(役作りが)振り出しに戻ったら終わりだっていう思いがありました。いくら長いロングラン公演の舞台でもこういう考えにはならない。非常に特殊でした」と振り返る。
■タトゥーを入れてもいいくらい
バラエティーの仕事中に大河の影響力を感じたこともあった。「今まで同世代の方にはよく声をかけてもらっていましたけど、ロケで大阪の町を歩いていたら、ご年配の方が『清少納言見てるよ』って言ってくれたんです。バラエティー仕様の私を見ても分かるんだって驚きました」と笑顔を見せる。
撮影は終わったが、放送を見ると感情が込み上げてくる瞬間があるという。
「ちょっとね、しばらくロスみたいなものが続くだろうと思います。『光る君へ』で得た経験は本当に特別で、ききょうという役に出会っていなかったと思うと怖い。一生忘れないだろうし、どこかに『ききょう』のタトゥーを入れていいと思う。それぐらい自分の中に刻み込まれた1年になりました」
■ファーストサマーウイカ
1990年6月4日生まれ、大阪府出身。2013年にアイドルグループ・BiSに加入してメジャーデビューして以降、音楽活動と並行してバラエティー、ドラマ、映画などで活躍。近年の出演作にドラマ「私のエレガンス」「unknown」「不適切にもほどがある!」、映画「炎上する君」「禁じられた遊び」など。