「くるみ」を食べすぎるとどうなる?知っておきたいくるみのメリット&デメリット
アレルギーや肌荒れも?くるみを食べすぎる「デメリット」
多くの「メリット」が得られるくるみですが、過剰摂取や体質によっては思わぬ「デメリット」が生じることもあります…。
炎症が起こりやすくなる
くるみの脂質に含まれている不飽和脂肪酸の一種に、リノール酸があります。 リノール酸は、人の体内でつくり出すことができないため、食事からとり入れる必要のある必須脂肪酸に分類されます。 エゴマ油、アマニ油などにも含まれているα-リノレン酸とバランスよくとることができていれば、先述したような「メリット」が得られます。ところが、リノール酸をとる割合が過剰になってしまうと体内で炎症を起こす働きが強まり、肌荒れやアレルギー反応を起こりやすくなるといわれているのです。 そういったことから、アレルギー体質の人はとくにくるみの食べすぎに気をつけましょう。
下痢や便秘などの不快な症状を招く
腸内環境を整えて便秘解消に役立つ食物繊維ですが、こちらもとりすぎによっては逆効果に…。 食物繊維は、水に溶けやすい水溶性食物繊維と溶けにくい不溶性食物繊維の2種類があります。そのうち、くるみには不溶性食物繊維が多く含まれています。 不溶性食物繊維は、便のさかを増やして腸に刺激を与えて便通をうながしますが、水溶性食物繊維が不足している場合や不溶性食物繊維の割合が高すぎる場合には、便の水分が減って硬くなり便秘や腹痛などの原因となることがあるのです。 また、脂質は消化に時間がかかるため、とりすぎてしまうことで体調や体質によっては消化不良になることも。下痢や胃もたれなどの原因となるため、食べる量には注意が必要です。
くるみを楽しむ量とタイミングは?
上記のとおり、くるみに含まれる栄養素には「メリット」と「デメリット」の両方があります。 そこでここからは、日本人の食事摂取基準(2020年版)の数値を参考に、くるみを楽しむ量とタイミングについて解説していきます。
健康な成人は1日にどれくらい食べても大丈夫?
まずは、1日の間食の適量(200kcalくらい)から、適量を算出してみました。 くるみ1粒を4gとした場合、つぎのとおりです。 ・くるみ…… 7粒 つぎに、リノール酸を基準に1日に十分とされる不飽和脂肪酸(n-6系)の目安量から、適量を算出してみました。 ・くるみ…… 男性 6粒 / 女性 5粒 男性と女性で適量が異なる理由は、日本人の食事摂取基準において性差があるためです。なお、年齢によっても目安量に差があるため、65歳以上の場合はこれよりもやや少なめとなります。 適量が少ないと感じられるかもしれませんが、1日4粒食べるだけでも体への有効性が確認できたという報告もあるので、くるみを食べる際の参考にしてみてはいかがでしょうか。