秋田でクマに襲われ、命を落とした男性の「死の瞬間」…遺体の「第一発見者」は“最期の声”を聞いていた!
今でも耳に残っている声
「あちゃ~」 という大きな声がしました。 それはのんびりとした声で、きっとタケノコが成長しすぎてしまい、採る時期が遅かったのだという意味だと私は受け取りました。 佐藤さんはいつでも陽気な人で、山の中で木の枝にぶつかっても「なんだこのやろ」と大声を上げるような人でした。ですから「あちゃ~」という声も、そのように私は受け止めたのです。 その直前、佐藤さんのいるあたりの笹薮が風もないのにササーと、動いたのを目視しました。私の立っていた位置からは15メートルほどしか離れていませんでした。その時には、それが佐藤さんかと思っていたのです。今から振り返ると、あれはクマだったのかもしれません。 「あちゃ~」という声…それが佐藤さんの声を聞いた最後でした。今でも耳に残っています。その時にも佐藤さんのいた場所の近くでは、別の女性二人組がタケノコを採っていました。
まさかクマにやられていたとは…
その後、佐藤さんには声をかけましたが、待っていてもこないので、その後一人でウドを採りはじめました。10時半ごろに佐藤さんのクルマが止めてある場所で奥さんと会いました。佐藤さんの帰りを待っている様子で、「叫んで呼んでくれないかな」と頼まれました。 近くまでクルマで行こうとしましたが、別のクルマが停車しており、通行できなくなってました。奥さんにそのことを告げてから挨拶をして、私はその場から立ち去りました。 この時は、まさか佐藤さんがクマにやられていたとは少しも思いませんでした。奥さんはその後、佐藤さんのリュックのあった場所まで歩いて行って、「おーい」と声をかけたものの反応はなく、佐藤さんは戻ってこなかったということでした。 翌日16日の午前9時過ぎ、もう一度同じ場所に行きました。前日、佐藤さんが行方不明になったことはまだ知りませんでした。タケノコ狙いで山に入ろうとしたのです。 すると、現地で会った山の管理者が、「佐藤さんが昨日から出てこない」と言いました。そこで初めて佐藤さんが帰ってこなかったことを知ったのです。警察や消防隊員らが集まって捜索をするとかで、その日はタケノコを諦め、その場所にずっといました。佐藤さんの安否が心配でならなかったからです。
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