マイチェンモデルに700km乗ってみた!【ヒョンデ・アイオニック5長期レポート6】
魅力的なインテリア
このクルマで最も魅力的なのはインテリアの質感の高さだ。あらゆるところの作り込みが上質で、良いクルマに乗っているという気分を味わうことができた。さらに静粛性も非常に高く、一度酷い雨に遭遇したが、タイヤハウスからの水の跳ね上げ音などを含めてほとんど気にならなかった。 高速道路では積極的にACCを利用した。前車追従時などの加減速は非常にスムーズで違和感はない。 乗り心地に関しては触れないでおきたい。受け取り時の走行距離が600km強でサスペンションが馴染んでおらず、非常に突っ張ったものに感じたからだ。今回の試乗中にも徐々にストローク感が増し、1300kmほどになると初期の印象からはだいぶ変わってきたものの、これまでのアイオニック5から受けた印象からはまだ固いので、この評価はお預けとしたい。 最後に電費について触れておこう(カッコ内はWLTCモード値でWh/kmから変換)。 市街地:5.9km/kWh(7.1 km/kWh) 高速:5.6km/kWh(6.4 km/kWh) 郊外:5.5km/kWh(7.1 km/kWh) 改良前からどの程度伸びたかは手元に値がないので不明だが、それでもこの程度の電費であれば、十分な移動が可能だ。また、高速と市街地とで差がほとんどないのは安心感があった。 アイオニック5を約700km走らせての印象は、全体的に人工的な味付けながら、それでも不当な疲れもなく、長距離を安心して移動できるBEVであるということ。このサイズのBEVは近距離移動に適してはいるものの、いざというときに遠出ができなければ意味がない。その点でヒョンデ・アイオニック5は、十分にお勧めできる1台といえる。
内田俊一(執筆/撮影) 内田千鶴子(撮影) 平井大介(編集)