【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが注目…9月第4週の為替相場にインパクトを与える「重要な経済指標」
目先は9⽉の「東京都区部消費者物価指数」に注目
先⾏きについては、過去の円安による原材料コスト上昇を価格転嫁する動きが秋にかけて広がることから、⽣鮮⾷品を除く⾷料はこれまでに⽐べ鈍化ペースが緩やかなものになる可能性があります。 もっとも、為替市場で7⽉中旬の1⽶ドル=161円台から⾜もとでは140円台前半まで急速に円⾼⽶ドル安が進⾏していることから、中⻑期的には財価格の下押しに作⽤することが予想されます。 コアCPI上昇率は、電気・ガス代補助⾦が復活する9⽉~11⽉に2%台前半へ鈍化し、その後は補助⾦終了に伴い伸びを⾼めるものの、円⾼による下押し圧⼒が加わることから、2025年度⼊り後に2%台を下回ることが予想されます。 ⽇銀は19、20⽇に開催した⾦融政策決定会合で、政策⾦利を0.25%程度に据え置くことを決定しました。政策⾦利の据え置きは事前の予想どおりであることから、市場は記者会⾒での植⽥⽇銀総裁の発⾔から、追加利上げの時期に関する⼿がかりを探ることになるとみられます。 ⾦融市場が混乱に⾒舞われた8⽉以降、⽇銀正副総裁や審議委員の発⾔の場があり、「⾦融資本市場の動向や経済・物価に与える影響について、⾼い緊張感をもって注視する」、「経済・物価の⾒通しが実現していく確度が⾼まれば、⾦融緩和の度合いを調整していく」旨が⽰されています。 今回の記者会⾒においても、植⽥⽇銀総裁は上記の国会閉会中審査(8/23)での発⾔を踏襲することが予想されます。⾜もとの⾦融資本市場は落ち着きを取り戻しつつあることから、10⽉会合での追加利上げの可能性は排除できないものの、7⽉以降の円⾼進⾏などを踏まえると、その可能性は⾼くないと考えられます。 ⽇銀は次回10⽉会合では展望レポートを公表し、そのなかで、経済・物価の現状や⾒通しを点検し、追加利上げの是⾮を判断することになります。 その際、円⾼進⾏が物価に与える影響が⼤きいと判断すれば、経済・物価の⾒通しの下⽅修正は避けられず、市場では当⾯追加利上げが⾒送られるとの観測が⾼まる可能性があります。 ⽬先は、⽇銀の政策判断に影響を与え得る9⽉の東京都区部消費者物価指数に注⽬しています(図表4)。 東京海上アセットマネジメント ※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください(見当たらない場合は関連記事『【米ドル円】東京海上アセットマネジメントが注目…9月第4週の為替相場にインパクトを与える「重要な経済指標」』を参照)。
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