セゾンテクノロジー、HULFTの最新バージョン「HULFT10」を発売
セゾンテクノロジーは、オンプレミスシステム対応版として、ファイル連携ミドルウェア「HULFT(ハルフト)」の最新バージョンとなる「HULFT10(ハルフト・テン)」の提供を12月10日に開始する。同製品は、2014年の「HULFT8」以来、今年2月に提供を開始したAmazon ECSなどのコンテナ対応版に続く、第2弾のメジャーバージョンアップとなる。 HULFT10では、最新の技術を取り入れることで従来のHULFTとHULFTをつなぐだけから、あらゆるITシステムの境界線を越えてつなぐことをコンセプトに、利用範囲拡大、運用性向上、セキュリティー強化の3点に注力し機能強化を行った。これにより、クラウドからオンプレミスのレガシーシステムとのデータ連携を実現し、管理・運用工数も削減する。 具体的には、利用範囲拡大では、オンプレミスやレガシーシステム、IaaSまで幅広く動作環境をカバー。メインフレーム/オフコン/Linux/Windowsなどのプラットフォームを継続サポートしている。コンテナ環境の接続にはAmazon ECSやRed Hat OpenShift対応のコンテナプラットフォーム版も提供する。さらに、HULFTの設定やログ情報を従来の内部保持から外部DB化に変更することで、利用状況に応じたシステムの負荷分散構成を構築可能となった。 運用性向上では、新圧縮方式である「Zstandard」を採用し、データ転送性能を従来比約1.4倍高速化したほか、コンテナプラットフォーム版では実際に利用した時間で利用料を支払う従量課金制を採用した。また、オンプレミスやクラウドに分散する複数のHULFTを、REST APIやウェブ画面で統合管理するミドルウェア「HULFT10 API Gateway」を提供する。 セキュリティーの強化では、FIPS140-2を取得した「HULFT10 Cipher Option(AES)」で転送データを暗号化し、安全にファイルを転送することができる。また、転送データを復元不可能な状態で削除する機能を実装し、システムのデータセキュリティー基準「PCI DSS v4」準拠を支援。クレジットカード情報と取引情報を保護する。このほか、オンプレミスやクラウド間をインターネット経由でセキュアにデータ中継する「HULFT10 Smart Proxy」を提供する。 税別価格は、1ライセンスあたり13万8000円から。