電撃引退のJリーガー島川俊郎、現役復帰を完全否定「100%ない」「筋が通らない」 今伝えたいメッセージとは?【独占インタビュー】
自身の引退で「憶測を生んでしまったのなら申し訳ない」
プロ16年目を迎えたMF島川俊郎は、今季移籍した徳島ヴォルティスの一員として、開幕全7試合に出場していたなか、4月1日に現役引退を電撃発表した。吉田達磨監督の解任、島川の引退、DF西谷和希の契約解除――。激震が走ったチームが再び動き始めたなかで、島川は現役への未練を完全否定しつつ、次なるステージで描く愛車での日本一周への思いを口にする。(取材・文=FOOTBALL ZONE編集部・小田智史/全2回の2回目) 【写真】「こんな段幕初めて見た」 サポーターがスタジアムで掲げた「抗議の横断幕」 ◇ ◇ ◇ 今季の徳島は、昨年8月に就任した吉田達磨監督が続投する形でスタート。島川も柏レイソルユース、ヴァンフォーレ甲府時代に師事した恩師を追いかけ、チームに加入した。 そのなかで、チームは開幕3連敗を含む1勝1分5敗と3月末の時点でJ2リーグ最下位に沈んだ。すると、3月31日に成績不振により、吉田監督の解任と岡田明彦強化本部長の辞任が決定。翌4月1日に増田功作ヘッドコーチが暫定監督に就任することが発表されたが、その2時間後には島川の電撃引退がリリースで伝えられた。 徳島の混乱は、昨季41試合に出場し、開幕2試合にも起用されていた中軸の西谷が4月4日に双方合意のもとで契約解除したところまで続いた。すでにチームを離れ、33歳での現役引退を決断した島川は、「今、せっかく徳島がまた1つになって進もうとしている最中なので、そこをほじくり返すようなことは絶対にしたくない。徳島のことには触れないようにしています」と、強い意志を示す。 一方で、1学年上の元日本代表FW柿谷曜一朗が4月6日、自身の公式インスタグラムに投稿した582文字に及ぶ長文メッセージには思うことがあったという。柿谷は自身が3月30日のJ2第7節ザスパ群馬戦(0-1)後に残した発言により「誤解させてしまった」と謝罪するとともに、「批判はいくらでも受けます、それをチカラに自分自身成長し徳島ヴォルティスのチカラに少しでもなれるようにこれからもっと頑張って行きたいと思います」(原文ママ)とファン・サポーターらに訴えかけたのだ。島川も「曜一朗くんの影響力は大きなものがある」と語る。 「僕とは違って、曜一朗くんはリスペクトしかないキャリアを送ってきた選手。周囲の反応が我慢できる範囲を超えてしまったんだろうなと推測します。僕の引退が引き金になって憶測を生んでしまったのなら、申し訳ない。でも、そのあと曜一朗くんとは何度もLINEでやり取りしたし、15歳から知っている仲なので、僕は良好な関係を築けていると思っています。SNSは本当に難しくて、自分の思っていることが正しく伝わらないこともたくさんあるので、ああいう発信は本当に勇気のあるものだと感じました」