【巨人】ドラフト上位3人内野手指名で見えてきた"チーム構想" 来季正念場となる「選手の名前」
巨人の異例のドラフト戦略が注目を集めている。 4球団が1位で競合した関大・金丸夢斗の抽選を外した後は外れ1位として高校通算26本塁打をマーク、U-18では4番も務めた花咲徳栄(埼玉)の内野手、石塚裕惺(ゆうせい)を指名した。 【動画】値千金の一発!中山がプロ初ホームランを放ったシーン 182センチ、84キロと恵まれた体格からなるスケールの大きい打撃が持ち味。高卒ドラ1遊撃手として、ポスト坂本としても期待を集める。 球団では2位も福岡六大学野球で2季連続MVPに輝き、評価が高かった二遊間を守る九産大・浦田俊輔を指名。3位は184センチ、92キロで二塁と三塁を守れる上武大の強打者・荒巻悠を指名と即戦力内野手の補強に励んだ。 上位3選手を内野手が占めたいきさつには、二遊間を厚めにしたいという現場の声も反映されたという。 実際にこのドラフト戦略からはチームが持つ危機感も見えてくる。 今季から背番号5に変更、プロ2年目シーズンで更なる飛躍が期待された新遊撃手、門脇誠は今季は129試合出場、打率「.243」、0本塁打と爆発力を示せず。遊撃守備でもリーグ最多の16失策を記録と攻守にわたって課題も多く残したシーズンとなった。 プロ1年目でキャンプ、オープン戦を通じて存在感を示した泉口友汰もシーズンでは66試合に出場し、打率「.201」、1本塁打と結果を残せず。特に打撃で1軍の壁に阻まれた。 ほかにも若手内野陣では、CSファイナルSで欠場となった吉川尚輝の穴を埋めるべく期待され、シリーズ第5戦でプロ初ホームランを放った中山礼都もいるが、いずれにせよ、「二遊間を厚くしたい」というチーム構想からわかるように、それぞれの選手がより危機感を持って、来年結果を残す必要がありそうだ。 巨人の内野陣でいえば、サードコンバートになった坂本勇人も来季はプロ19年目を迎える。コンディション面の不安を抱え、フル出場は難しくなってきており、ポスト坂本育成は急務となっている。 来季、勝負の3年目を迎える門脇含め、"ダメ出し"を受けた内野陣がどれだけ奮起できるかで目指すチーム強化の道すじも見えてきそうだ。 [文/構成:ココカラネクスト編集部]