トヨタもセブンも時価総額でみんな惨敗…!それでもなお、20年後も一流であり続ける「日本唯一の巨大企業」の名前
トヨタも安泰ではない…
5 トヨタ(時価総額56兆円)vs.テスラ(同88兆円) 時価総額で見れば、日本経済の中で頭がひとつもふたつも抜きんでている企業がトヨタです。そしてトヨタは日本企業で唯一、この1~2年以内にマグニフィセントセブンの一角と地位交代が実現する可能性を持つ企業でもあります。 ここ数年、テスラはEV市場の成長を背景に急成長し、さらには売上高営業利益率でトヨタを上回る高収益を叩き出し、世界の自動車業界で時価総額でのトップの地位を築きました。 ただ今年に入ってからは、そのEVに逆風が吹き始めたことで時価総額は100兆円を割り込む状況に陥っています。 一方のトヨタは、EVやハイブリッド、燃料電池車など全方位で新エネルギー車を目指すマルチパスウェイ戦略が功を奏しています。ハイブリッド車の好調もあいまって日本企業として初めて営業利益が5兆円を超えるという好決算を叩き出しました。 トヨタの懸念点は、マルチパスウェイ戦略がうまくいっているとはいえ新エネ車での成功が先送りになっている点です。世の中がEVではなくPHVにシフトすることがあれば、状況はトヨタに有利に展開することが考えられますが、その場合でもHVとは異なるPHVでの結果をこれから出していくことが求められるでしょう。 6 リクルートホールディングス(時価総額13兆円)vs.メタ(同186兆円) 情報を世界に発信する情報出版社であり、そのことを通じて広告収入で儲けるという点でこの2社はビジネスモデルの根幹が似たものに依存しています。 リクルートはゼクシイやじゃらん、リクナビなど国内の情報サービスのイメージが強い会社ですが、実は時価総額で考えればその多くはグローバルITサービスであるIndeedが企業価値のかなりの部分を叩き出しています。 そして、Indeedは日本資本の企業としては最も多くのAI人材を抱えている企業でもあります。そう考えると、リクルートは企業の性格的には一番マグニフィセントセブンに近い日本企業だとも言えるかもしれません。 Indeedが主力とする事業ドメインを人材領域に絞っているという点で、ソーシャルネットワークという広い市場をビジネスの対象にしているメタ社との規模の違いは問題ではないように感じるかもしれません。 ただし、リクルートは「人材領域世界一」を狙っている割には実際にはそうではないという点が、企業価値がマグニフィセントにならない根源の原因かもしれません。具体的に言うと、同じように事業ドメインをB2Bの機能領域に絞り込んでいるセールスフォースドットコムと比較をすれば、リクルートの小ささがよくわかります。 セールスフォースは、「販売領域世界一」で、その対象市場の絞り方は「人材領域世界一」と大差ないにもかかわらず時価総額は43兆円とリクルートの4倍近くあります。比較感でいえばリクルートは人材領域世界一ではなく採用と派遣で強いだけで、たとえば人的資本経営といった世界的な経営のコア潮流の部分に強みが作れておらず、換金化できていない。 ここが世界トップとの差ということではないでしょうか。
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