日テレ東京VはINAC神戸とスコアレスドロー…松田監督「勝ち切れるようになった時に一歩進んでいける」
◆WEリーグ第14節 INAC神戸0―0日テレ東京V(14日・ノエスタ) 日テレ東京VはINAC神戸とアウェーで対戦し、スコアレスドローだった。なでしこジャパンの米国遠征から11日に帰国した日テレ東京VのFW藤野あおばは後半開始から出場し、クロスやスルーパスで攻撃のリズムを作ったが、チームは無得点に終わった。 前半はシュート1本に抑えられた日テレ東京Vの攻撃は、藤野の投入でリズムを取り戻した。ただチームとして、アタッキングサード付近までは運べるものの、5枚でブロックを固めたINAC神戸の強固な守備を崩しきれなかった。 INAC神戸とは前半戦でも試合終盤まで0―0が続く展開で最後に失点して敗れており、きっ抗した戦いをものにできなかった。松田岳夫監督は「どうしてもきれいにゲームを進める、最後のところで抜きにかかってからでないとシュートを打たない」と強引さに賭けていたことを指摘。「ギリギリの勝負の中での厳しさを、まだまだ感じきれていないのかな」と振り返った。 藤野は「相手を引き出す動きとか、足が止まる選手がいるところは狙い目だと思っていた。その入れ替わりでゴールを目指す。引き出した選手の背後のスペースを使えたら」と狙いを持ってプレー。「スルーパスは有効活用はできたけれど、なかなか意図が合わなかったりボールが流れて、シュートまで持ち込めなかった。そこはすり合わせるしかない」と口にした。 ベレーザらしい攻撃とは、ボールを動かす、相手を動かす、相手のギャップをしっかりと狙っていくこと。指揮官はそのような連動を高める必要性を強調した上で「クロス、ミドルシュート、そういうものがやや足りない」と、ブロックを打ち破るためにシンプルな攻撃の工夫が少ないと感じている様子だ。シーズンを考えると痛い引き分けだったが「こういうゲームを勝ちきれるようになったときに、また私たちが一歩進んでいける」と長い目で成果となることを望んだ。 こじ開ける力は、どんな試合でも必要になってくる。藤野も「一人で状況を打開したり、ミドルシュートも打つべきだった。ゴールに向かう推進力とか、もっと質の高いものを求めてやっていくことが、チームの順位にも関わってくる。そこは個人的にはぶらさずにやらなきゃいけないし、チームとしても前線の選手の得点力は求めてやっていく」と誓っていた。
報知新聞社