ポタフェス2024冬 秋葉原、「王」と銘打つNobleの完全ワイヤレスに注目
今年も開催されたポータブルオーディオ関連の大規模イベント。 【もっと写真を見る】
e☆イヤホン主催の「ポタフェス2024冬 秋葉原」が12月14日に開幕した。会期は15日(18:00)まで。イヤホン・ヘッドホンなどのポータブルオーディオを中心に、主要ブランドが集まる国内最大クラスのイベント。 会場となるベルサール秋葉原のエントランス付近には例年通り、大型の看板やデジタルサイネージ、人目をひくオーディオテクニカの巨大ヘッドホンなどが登場。秋葉原の中心となる中央通りを行き交う人の目を引いていた。 1Fには、オーディオテクニカ、JBL、ソニー、Shokz、Shure、Sonos、B&W/デノンの各ブースが並ぶ。試聴に関心のあるヘッドホンファンはもちろん、プロゲーマーによるイベントなども実施されるため、開会前から長蛇の列ができていた。 Nobleの高級完全ワイヤレスに注目、エミライブース 毎回多くの製品を展示するエミライは、米国のNoble Audioと中国のFIIOの2ブランドを中心に、CleerやiFI-audio製品などを展示。 Noble Audioでは、インイヤーイヤホンのエントリーモデル「Knight」を本邦初公開。デュアルマグネットで10mm径のダイナミック型ドライバー、バランスド・アーマチュア型ドライバー(Sonion 23シリーズ)、ピエゾ型ドライバーの3種を組み合わせている。シェルはアルミ製。海外価格は285ドル(税抜)。 完全ワイヤレス型の上位モデルである「FoKus Rex5」も本邦初公開。6mmの平面駆動振動板、10mmのダイナミックドライバー、BA3基の5ドライバーを内蔵。20kHz~40kHzのワイドレンジ再生に対応する。Bluetooth SoCは「QC3091」。LDAC、aptX Adaptiveコーデックに対応し、Audiodoが提供するパーソナライズソフトも利用できる。 内側にアルミ素材を使用、ノズル・フィルターともに金属製となっている。発売時期は今冬で、海外価格は449ドル(税抜)。 FIIOブランドではCDプレーヤーの「DM13」、デスクトップ向けDAC/アンプの「K17」、DAPの「JM21」、平面駆動型ヘッドホンの「FT1 Pro」、平面マグネット型ドライバーを搭載した「FP3」、MMCX端子搭載のイヤホンを完全ワイヤレス化できるアダプターの「UTWS5 MMCX」などを参考展示。 DM13は、DAC部分にCS43198を2基搭載。またアンプとして「SGM8262」も2基搭載。3.5mmヘッドホン出力に加え、4.4mmのバランス駆動用出力も備えており、700mWの高出力を誇る。CD-Rに焼いたFLACなどのファイルの再生できたり、aptXやaptX Low Latency、aptX HDコーデック対応のBluetooth出力も持つなど、現代的なスペックを持つモデルになっている。CDDAの内容をWAV形式でUSBメモリーに保存できる「リッピング機能」も搭載。光/同軸デジタル出力も持つ。連続再生時間は約8時間。今冬の発売を予定。海外価格は149.99ドル。 K17は大型のつまみを備えたクラシカルな風貌。AKMのフラッグシップセパレートDACシステムである「AK4191EQ+AK4499EX」を搭載。AK4499EXはデュアルとなっている。ヘッドホン出力は4200mWと高出力、高精度のパラメトリックEQやフェムト秒クラスの高精度クロックを3系統装備するなど、高性能にこだわっている。発売時期・価格は未定。 JM21は13mmと薄型のポータブルオーディオプレーヤー。CS43198を2基搭載。オペアンプはSGMicroの「SGM8262」も2基搭載することで完全バランス設計となっている。バランス出力は最大700mW。Android 13をベースとしたカスタムOS。Snapdragon 680を搭載している。連続再生時間は最大12時間。BluetoothはAACやaptXのほか、LDACにも対応。USB DAC機能も持つ。フェムト秒クラスの高精度クロックをデュアル搭載。今冬の発売で、海外価格は199.99ドル。 FT1 Proは、既発売のFT1とはまた異なるコンセプトで開発された平面駆動型オープンヘッドホンとのこと。ドライバーは95×85mmと大口径で、FIIO独自開発。サファイアとアルミによるデュアルコーティング技術と1μm特殊フィルムを採用することで高音質化。均一な等磁力設計と28nmチップレベルの精密加工により、20Ωと扱いやすいインピーダンスであるのも特徴だ。本体は374gと軽量。今冬の発売を予定し、海外価格は199.99ドル。 FP3は自社開発14.5mmの平面マグネット型ドライバーを搭載したインイヤーイヤホン。1μm薄膜駆動振動板にチタンとアルミのデュアルコーティングを施している。28nmチップレベルのプロセス加工と0.555mmと極薄のボイスコイルを採用。両面に14個ものN52高性能ネオジウム磁石を配置しているという。FD15などで採用済のF.T.B.S(FIIO Teslta Bass Sound)技術も採用している。今冬の発売予定で、海外価格は89.99ドル。 UTWS5 MMCX 2025は、「MTWS5 MMCX」の口径機種で、MMCX接続に加え、2ピン(0.78mm)端子のイヤホンも接続できる。BluetoothのSoCは「QCC5141」。これに独立したDAC(AK4332)を組み合わせて高音質の再生が可能。Snapdragon Soundに対応しており、aptX Adaptiveなどで96kHz/24bitの電装ができる。後日LDACにも対応する予定だという。今冬の発売予定で、海外価格は159.99ドル。 毎回大盛況のfinalブース 毎回人気のfinalブースでは、20ms以下の超低遅延接続を実現した、ハイブリッドANC搭載ゲーミングワイヤレスイヤホン「VR3000 Wireless」を、有線イヤホンの「VR3000 for Gaming」と比較試聴できる特設ブースを設けているほか、完全ワイヤレスイヤホンの新製品「ZE3000 SV」、有線イヤホンの新モデル「A6000」などを展示。 さらに別会場(秋葉原UDX)で、開放型のフラッグシップヘッドホン「D8000 DC/D8000 DC Pro Edition」と「D7000」を視聴できるコーナーも用意している。 また、注目は本日から発売となった、DITAの新IEM「Mecha(メカ)」。チタン製で高い質感のある本体に、ケーブルの先端を端子に合わせて自由に交換できるDITAならではの仕組み(Awesome Plug 2)など魅力の多い製品だ。こちらは別記事も参照してほしい。 文● HK 編集●ASCII