愛知・トヨタ産業技術記念館 外国人観光客に人気の理由は?
旅行口コミサイト「トリップアドバイザー」がこのほど発表した「外国人に人気の日本の観光スポット ランキング 2015」は1位に京都・伏見稲荷、そのほかには静岡・富士山、京都・嵐山など有名スポットが名を連ねる中、愛知県内では唯一、名古屋市の「トヨタ産業技術記念館」が27位にランクインした(いずれも全30位中)。この結果に対し同館の担当者は「ランクインを受け“外国人に人気の施設”として、雑誌やテレビなどから取材を受けることが多くなりました」と反響を話す。並み居る観光スポットの中で、なぜ「トヨタ産業技術記念館」が外国人からの支持を集めているのか。その理由とは?
想像以上の価値見出した「穴場感」が口コミに!?
「トヨタ産業技術記念館」は愛知県名古屋市に位置し、トヨタグループ発祥の地に残された大正時代の工場を活用すると共に、本物の機械展示に実演を交えながら「研究と創造の精神」と「モノづくり」の大切さを紹介する博物館。1994年に開館し、昨年で20周年を迎えた。 さらに同館はトリップアドバイザーが7月に発表した「行ってよかった!工場見学&社会科見学ランキング2015」でも1位を獲得している。 外国人のみならず、国内でも人気のスポットとして注目度を高めているようだが、年間どのくらいの来館者が訪れているのだろうか。 同館の広報担当である松本さんに話を聞くと「昨年は年間で37万8千人のお客様が訪れ、過去最高の来館者数を記録しました」と回答。さらに「現状は、昨年を上回るペースでたくさんのお客様がいらっしゃっています」と続け、来館者が近年増加傾向にあることを教えてくれた。 中でも全体の来館者数のおよそ2割が外国人だそうで、その割合も年々増加しているようだ。その背景には、やはりトリップアドバイザーでの口コミの影響がある。「“外国人に人気の日本の観光スポット ランキング”にランクインしたのは今年で2年連続になります。海外から当館を訪れた方が、たくさん口コミを投稿して頂いているようですね」と松本さん。 さらに外国人観光客からの口コミが多い理由に関しては「当館の魅力のひとつに、日本の技術力が世界から評価されるようになった礎に触れられるということがあります。期待そこそこに訪れた施設に対し、想像以上の価値を見出した時の“穴場感”が口コミに繋がっているのではないでしょうか」と分析する。