外国人観光客「トヨタが機織り機の会社だったとは…」

[写真]1890年、豊田佐吉が23歳の時に発明した「豊田式木製人力織機」。スタッフが実際に機械を動かしながら日本語や英語で説明してくれる

　トヨタ産業技術記念館の特長は「トヨタの原点から学べる世界唯一のスポット」ということだ。トヨタの産業といえばまず「自動車産業」を頭に浮かべると思うが、その始まりは自動織機の発明を代表とする「紡織業」。同館はトヨタ創業にまつわる「紡織業」から、今日の「自動車産業」に発展するまでの歴史と実績を詳しく紹介している。 　「外国人観光客はまず、“トヨタの原点が紡織業”という事実から驚かれますね」と松本さん。さらに館内は随所に「実演コーナー」が設けられており、実際に動いている機械を間近に見られる“臨場感”も、外国人のハートをつかむ要因のようだ。 　同館を訪れた外国人観光客の口コミは「トヨタの歴史に感銘を受けました」「自動車ファンならずとも必見の博物館」「子供を連れて絶対に訪れるべき」などといずれも高評価が並ぶ。中には「まさかトヨタが元は機織り機の会社だったとは…」と驚きの声も。 　同館は近年の外国人観光客の増加を受け、週に一回のガイドツアーを毎日に増回（8月～）するなど受け入れ態勢を整えている。前述の松本さんは「トヨタの本質を知るのであれば、世界中どこを探しても当館に勝る施設はありません。海外の方、国内の方問わず当館の存在をもっと知っていただきたいですね」と話していた。