冬の誘客 タイに照準 長野県松本市がお城や雪、温泉をPR
長野県松本市は、冬季のタイからの誘客に本腰を入れる。観光客が最も多い8月の4分の1にまで減る冬場の誘客が課題となっており、雪が降らない東南アジアからの観光客増を目指す。白骨温泉や乗鞍高原を巡る1泊2日のモデルコースを作成し、日本在住のタイ人の人気ユーチューバーによる情報発信を展開する。 松本市の外国人宿泊者は令和4年まで台湾が最も多かったが、5年はタイが1位だった。安曇の山岳景勝地・上高地の人気が高まっているとし、市観光プロモーション課は「上高地は冬は行けないが、松本が有名になっているこのタイミングで仕掛けたい」と意欲を示す。 11月8~10日にタイ・バンコクで開かれた個人旅行者向けの旅行博覧会に、松本市として初めてブースを出展した。3日間で約4万6000人が訪れた大規模なイベントで、冬の魅力を伝える観光パンフレットや1泊2日のモデルコースを紹介するチラシを配布した。 モデルコースは市美術館、みそ蔵を見学し、白骨温泉に宿泊する。翌日に乗鞍高原でスノーシューを体験した後、市街地に戻り国宝松本城天守のプロジェクションマッピングを楽しむ内容になっている。 バンコクで観光PRを行った同課の市江瑠衣さんは「多くの人がブースを訪れ、手応えがあった。タイ人の人気ユーチューバーにモデルコースを周遊してもらい、ソーシャルメディアを通じた発信にも力を入れたい」と話している。
市民タイムス