人手不足による倒産が過去最多 「髪色やネイルを自由に」 "身だしなみルール"緩和の動きも 今ドキの「働きやすい職場」とは?
帝国データバンクによると、2024年度に「人手不足」を理由に倒産した企業の数は全国で163件。10年前の約4倍で、過去最多です。そんな中、応募が増加している企業も。「働きやすい職場」について取材しました。
髪色自由で学生の応募が増加!子どもたちの感性も豊かに
名古屋市守山区の「こどものまち小幡保育園」は、2023年12月から保育士の「髪色を自由」にしました。「こあら組のりんか先生」こと太田琳花さんの髪の毛は、赤みがかった茶色です。 (こどものまち小幡保育園・太田琳花さん) 「自由と言っても『どう思われるんだろう』と出勤したが、先生たちが『すごく似合っている』と言ってくれた。自分の髪色も自分のことも好きになり、より一層、保育を頑張ろうという気持ちになった」 仕事を求める人、1人あたりに何件の求人があるかを示す「有効求人倍率」を見ると、全職種の平均が1.20に対して、保育士は2.69と2倍以上(2024年7月)。深刻な人手不足が続いています。 (こどものまち・山田清隆社長) 「近年だと保育園のあまり良くない(不適切保育などの)ニュースが流れ、コロナ禍もあって、保育士を志願する人が減っている。実際、現場にも影響がある」 こどものまちは、働きやすい環境を整備して1人でも保育士を確保するため、身だしなみルールを見直しました。髪色を自由にしたことで、学生からの応募が増えたと言います。 (こどものまち・山田清隆社長) 「今の世代の子たちは、いかに楽しく働けるかが大事。実際に去年よりも、園への見学や面接に来る数、特に学生は確実に増えている」 絵本を読む太田さんの爪には赤いネイルが。子どもたちと触れ合う仕事なので、爪を伸ばすことはできませんが、その中でもおしゃれを楽しんでいます。子どもを預ける保護者も好意的です。 (保護者・20代女性) 「子どももきらきらでかわいいと、ネイルを見て言っているのでいいと思う」 (保護者・30代男性) 「多様化と言いながら(実現は)難しいとなっている中で、すごく進んでいていいことだと思う」