浜松~長野が最短距離!?「三遠南信道」の難所「青崩峠トンネル」工事いよいよ「あと7m」に! 貫通から1年半ついに「歴史的完成」近づく!?
歴史的超難所にトンネル
国土交通省 飯田国道事務所は2024年11月6日、静岡・長野県境の山岳地帯をつらぬく「青崩峠トンネル」について、10月末時点の工事進捗を公表しました。 【画像】超便利!? これが「三遠南信道」ルートと工事状況です(30枚以上)
青崩峠トンネルは、静岡県と長野県の県境で工事中の、長さ4998mのトンネルです。高規格道路「三遠南信道」のハイライトとなる長大トンネルです。 三遠南信道は、静岡県浜松市の新東名「浜松いなさ北IC」と、長野県飯田市の中央道「飯田山本IC」をつなぐ、約100kmの高規格道路です。 静岡県中部は、南アルプス周辺の急峻で広大な山岳地帯に阻まれ、長野方面へつながるスムーズな道路はほぼ皆無でした。三遠南信道がつながれば、悲願の長野直結の最短ルートが誕生します。 新東名から徐々に整備が進み、途切れながら佐久間川合ICまで到達しています。そこから水窪ICまでが整備中で、最後に県境を越えるのが青崩峠工区です。 青崩峠は過去にも付近にトンネル計画がありましたが、厳しい地盤条件に阻まれて、周囲区間を一部完成したのみで全通を断念しています。 そのあと、最新の技術や知見により、2019年から新たなトンネル掘削が始まり、2023年5月に貫通しました。 現在は、内部コンクリート(覆工)の工事が続けられています。 その覆工の作業も、9月末にいよいよ「あと59m」となり、10月末の最新情報では「あと7m」というところまで来ました。4998mという膨大な工区は、いよいよ大詰めを迎えています。 あとは同時進行の床面コンクリート(インバート)をはじめ、照明・電気設備、非常設備、舗装や標識の工事が進められ、念願の開通を迎えることとなります。現時点で、具体的な開通めどはまだ発表されていません。 なお、北側では飯田市東部の伊那山地を抜ける「飯喬道路」の工事が進行中。ここが繋がれば、中央構造線の長く深い南北の谷間まで完全スムーズに到達できるようになり、あとは青崩峠をトンネルで越えれば、浜松市街まですぐという状況になります。
くるまのニュース編集部