広島・森下暢仁インタビュー 芽生えた責任感も胸に 「研究されても、自分がレベルアップすれば変わってくる」
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広島・森下暢仁
『3年やって一人前』――そんな言葉もあってか、3年目のシーズンを“勝負の1年”と位置づける選手は多い。広島でルーキーイヤーから先発ローテーションを守り、1年目、2年目と確実に成長を遂げてきた右腕は、どんな思いをもって挑もうとしているのだろうか。 取材・構成=菅原梨恵 写真=牛島寿人 春季キャンプ、ウオーミングアップやチームメートとのキャッチボールで、森下暢仁の笑顔がはじける。まだまだあどけなさが残る右腕だが、プロに入ってからの成長は投球だけにとどまらない。例えば、3年目を迎える今季、自ら開幕投手に名乗りを上げた。「そういう争いを常にやっていかないといけない場所まで来たのかなと」。候補者はほかに、エース・大瀬良大地と、昨季13勝を挙げて最多勝のタイトルを獲得した九里亜蓮。先輩たちと大役を争うのに遜色ないほどの“資格”を、森下は1年目、2年目と見せてきた。新たなシーズンに向けても、これまで以上に力強い言葉を発する。 ──春季キャンプも折り返しを過ぎ、あと1カ月と少しで開幕を迎えます。 森下 1年目は新型コロナの影響で開幕が遅れて試合数も少なくなったり、2年目はシーズン中にオリンピックがあったりと、少しイレギュラーなリーグ戦を過ごしてきました。3年目はそういうこともなく、やっと“普通”のシーズンが始まるなという気持ちです。また、この2年間は本当にいろいろな経験をさせてもらったので、その成果じゃないですけど、今年は今年で、一番結果を残さないといけないという思いはあります。 ──過去2年の経験を踏まえて、3年目の今季も“変わらずに、継続していきたいこと”はありますか。 森下 1年目、2年目とシーズンを通じて投げることができたので、今年もケガせずにしっかり(先発)ローテーションを守り抜きたいなと思っています。 ──体のケア、メンテナンスに関しては、普段どのようなことを行っているのでしょうか。 森下 調子のいい悪い、どこがおかしいのかというのは、常に敏感に気にするようにはしています。ただ、そうやってきていても、やっぱり自分だけでは行き届かないところも出てくる。そこをトレーナーさんにケアしてもらうことが多いです。本当にトレーナーさんにはいつも体をしっかり見てもらって、助けてもらっています。 ──プロに入ってから、体のどこかに違和感だったり、痛みを感じることはなかったですか。 森下 ないですね。 ──もともと体は丈夫なほう? 森下 いや、そんなこともないんですけど・・・
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週刊ベースボール