人気も価格も高止まり!「絶版400cc4気筒ネイキッド」その中でも意外と手が出せるモデル6選
もはやアンタッチャブル!? 高嶺の花の超人気絶版名車
■ホンダCB400Four(1974~1977年)中古車市場価格は200~620万円くらい CB350Four系の空冷4気筒OHCを排気量アップし、カフェレーサー風の色合いとデザインを意識して登場したモデル。1975年の自動二輪免許の段階免許(小型、中型、限定解除)導入以前に登場した初期型は408cc、1976年のマイナーチェンジで中型限定に対応して398cc化。4into1のメッキ集合マフラーの流麗さと、鮮やかなカラーリングのすっきりとした外観が人気の要因か、それにしてもプレミアムな価格! ■カワサキZ400FX(1979~1982年)中古車市場価格は220~730万円くらい 新開発の空冷4気筒DOHC2バルブエンジン搭載で、高性能な4発400ccをアピールした先陣モデル。相応に立派な車格とアップハンドルで、一般ライダーのみならず暴走族にも人気となってしまった。同車のオーナーは愛車へのいたずらや盗難にも気をつけないといけない時代があったと記憶する。男カワサキを400ccで強烈にアピールしたこのモデルも、今や超プレミアム価格。 ■ホンダCBX400F(1981~1984年) 中古車市場価格は220~999万円くらい ホンダはCB400Fourの後、なかなか4気筒を投入しなかった。400ccクラスはコストパフォーマンスの高い並列2気筒のホーク系で行くとの判断があったからだが、カワサキのZ400FXに続き、1980年にヤマハXJ400、スズキGSX400Fが相次ぎ登場すると、ホンダファンの期待に応えないわけにはいかなかった。満を持して登場のCBX400Fは大ヒットを記録。その人気の記憶は中高年ライダーを熱くし、中古車市場価格も沸騰中。
狙い目はブーム後半のヤマハ、スズキ系モデル!? 意外と手が出せる400cc4気筒ネイキッド6選
1990年代前後まで、加熱の一途をたどったレーサーレプリカブームだが、一般ユーザーの中には持て余すパワーよりも程よい性能と、リラックスして乗れるスタイルを指向する空気が生まれた。そこから登場したのが先に紹介したゼファーで、これが肩肘張らない性能のノンカウルモデルを意味する、いわゆる「スタンダード・ネイキッド」、略して「ネイキッド」という言葉を定着させたと言える。 歴史は繰り返すというが、1990年代前半からは再びスタンダードなフォルムの4発400ブームがネイキッドという新語とともに沸騰し、各社が同カテゴリーにモデルを投入。ホンダはCB400SFを、ヤマハはXJR400とXJR400Rを、スズキはGSX400インパルス(後にインパルス400)を販売した。 以上、現在までの4発400ccネイキッドモデルの流れを追ってきたが、このカテゴリーでは1970年代から現在に至るまで、ホンダ、カワサキのモデルが人気を牽引してきた。1970年代から1980年代前半にかけてのCB400Four、Z400FX、CBX400Fなどは、もはや程度のいいものは当時の新車価格の10倍近い市場価格の中古車まであるほどの高騰ぶりだが、入手価格はもちろん、調子を維持していく上での消耗部品の調達などを考えると相応の覚悟が必要だろう。 1990年代以降に登場したスタンダードネイキッドも、新車当時を上回る価格の例も多く高値傾向ではある。 特にカワサキ・ゼファーχの年式が新しいもの、程度が良好なものは相当に高価。中には300万円に達するものもあり、気軽に手を出しにくい車種となりつつある。 そうした状況ではあるものの、手頃な400cc4気筒ネイキッドを入手するなら……ヤマハのXJR系、スズキのインパルス系が狙い目かもしれない。また、玉数はさほど多くはないが、インパルスと併売されていたイナズマ400という手もある。 そして、生産年数が圧倒的に長く中古車在庫も多いため、価格も安値から末期の極上車までピンキリのCB400SFも選択肢は多い。 いずれにせよ、50ps前後の性能を持つ1990年代以降のスタンダードネイキッドは、400ccという排気量のなかで過不足ない性能と4気筒らしい乗り味、サウンドを味わわせてくれるが、それが今や数少ない魅力となっているのは間違いない。