トランプ氏、ゼレンスキー大統領とパリで会談の可能性…大統領選挙後初
【パリ=阿部真司、酒井圭吾】米国のトランプ次期大統領は7日、フランスを訪問し、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領と会談する可能性が浮上している。実現すれば、11月の米大統領選後では初めて。ロシアの侵略終結に向けた和平交渉や戦況について意見交換するとみられる。来年1月のトランプ政権発足に向け、ウクライナ侵略を巡る各国の対応が注目される。
フランスの大統領府は6日、ゼレンスキー氏が7日にパリを訪問し、ノートルダム大聖堂の修復完了を記念する式典に出席すると発表した。トランプ氏も同じ式典に参加する。
両氏が会談すれば、9月に米ニューヨークのトランプタワーで行われて以来、3か月ぶりとなる。両氏はそれぞれ、マクロン仏大統領と会談する。
トランプ氏はウクライナとロシアの戦闘を直ちに終わらせると主張し、軍事支援を続けてきたバイデン政権の対応を転換する方針を打ち出している。
会談した場合、トランプ氏が和平交渉に意欲を示す一方、ゼレンスキー氏は停戦を受け入れるにはロシアの侵略を防ぐ「安全の保証」が欠かせないとして、北大西洋条約機構(NATO)への加盟を認めるよう訴えるとみられる。
ロシアは一方的に併合したウクライナ東・南部4州からのウクライナ軍の完全撤退やウクライナのNATO加盟断念を求めており、和平交渉が実現するかどうかは見通せていない。