加齢による猫背や腰痛などに効果アリ!「腸腰筋」を鍛えるメリットを専門家が解説
姿勢や歩き方はその人の年齢を象徴すると言っても過言ではない。 加齢と共に筋肉が衰えることは致し方ないことではあるものの、何歳まで自分の脚で立ち、歩き続けられるかはこの腸腰筋の働きに懸かっているとパーソナルトレーナーの林さん。 【動画】腰痛・便秘改善などのメリットが!腸腰筋のトレーニング方法を解説 「日常的に歩数が少ない、猫背気味という方は腸腰筋が弱っている可能性があります。将来長く歩き続けるためにも意識的に鍛える必要があります」 体の深部にある腸腰筋は内臓との位置関係も近く、動きの悪化は内臓に影響を及ぼす可能性も。名前の通り、腸(特に大腸)と密接した位置を通るので、特に便秘気味の人は日頃からのストレッチで改善の糸口がつかめるかもしれない。 ここでは、腸腰筋の働き・鍛えることのメリットをご紹介します。 ▼林健太/NESTA公認トレーナー・SIXPADオフィシャルトレーナー
腸腰筋とは
腸腰筋は腸骨筋、大腰筋、小腰筋の三つの筋肉の総称。ただし、小腰筋は半数以上の人にはないので二つの大きな筋肉と考えてよいと林さん。 「腸骨筋は名前の通り腸骨(骨盤)に付着している筋肉で、骨盤と太ももの骨を繋ぐ筋肉です。一方の大腰筋は腰(背骨)と太ももの骨を繋ぐ重要な筋肉で、骨盤をまたいで上半身と下半身を繋ぐ唯一の筋肉なので、骨盤のポジションや姿勢、歩行など様々な動きに影響を与えます」 表面的には見えない筋肉なのであまり意識することはないかもしれないが、お尻や太ももなどの下半身の筋肉と合わせて日頃から意識的に鍛えてほしい。 「ヒップアップに重要な中殿筋と並ぶくらい筋肉の体積が大きいので、大きな筋肉を鍛えて代謝を上げたいという人も避けては通れません。また、横隔膜とも深い関係があることで呼吸にも影響を及ぼす可能性があります。位置としても機能としても体の中心的な存在の筋肉であると考えておきましょう」
腸腰筋を鍛える効果
1. 姿勢改善 腸腰筋が弱くなると骨盤が後傾し、猫背に繋がる。特に加齢と共に腸腰筋が弱くなることで背中が丸まってしまう人は多い。 そういった不良姿勢にならないためにも普段から積極的に活動し、腸腰筋をアクティブにしておくことで良い姿勢の維持、悪い姿勢の改善に繋がる。 2. 便秘解消 腸腰筋は深層に位置するため、内臓を支える働きもある。腸腰筋の筋力と柔軟性は腸のコンディションを整えるためにも非常に重要。 特に大腸と密接していることから、腸腰筋の働きが便通にも影響を及ぼすことは大いに考えられる。 3. 腰痛予防 腸腰筋が固くなると、骨盤が過度に前傾してしまい、その結果背骨に大きな負担がかかり腰痛を発症しやすくなる。 長期に及ぶと下半身にも影響を及ぼし、反張膝やO脚も引き起こしてしまうため、日頃のストレッチを怠らないことで腰痛予防から全身の調整に繋がる。