<けんた食堂>「本を手放さず生きてきた」 登録者120万人超えの人気料理YouTuber、豊かな語彙力の源は
--なぜレシピサイトを立ちあげようと?
もともとは私自身が使うために立ちあげたんです。「記録用」といいますか、当時はスマホもなかったので、レシピと画像にすぐにアクセスできるツールがほしいな、と。それが立ちあげて1年ぐらいで、当時あったヤフーのディレクトリサービスに登録されて、読者が爆発的に伸びたんです。
--それが料理家として人気に火が付いたきっかけだったんですね。YouTubeはいつ頃始めたのでしょうか。
YouTubeは実は15年前ぐらいから手を出しておりまして、当時は手持ちのビデオカメラで撮っていたのですが、画質がめちゃくちゃ悪かった(笑)。これは見るに堪えないと一時中断して、2019年の頭ぐらいに「また始めよう!」と再開しました。
--なぜYouTubeに復帰されたのでしょうか。
テキストと写真だけでレシピを紹介するというスタイルに、停滞感と将来への懸念があったんです。何かしら自分が変わっていかないといけないと。なので照明機材は工夫して、編集もイチから勉強し直して再開しました。
--YouTubeがバズったのはいつ頃でしたか。
昨年だと思います。それも、このまま撮り続けてきたらよくないな、と作風をガラッと一新したんです。主な投稿を横長の動画から、縦長のショート動画に変えたところ、運良くそれが功を奏しました。使えるものは全て使っていこうと、ナレーションもその頃から取り入れ始めました。
--ナレーションの独特な言い回しが「けんた食堂構文」として話題ですが、豊かな語彙力の背景を教えてください。
昔から本を読むのがすごく好きで、旅行にも文庫本を3~4冊持参するぐらい、本を手放さず生きてきた人生なんです。その影響がやっぱりあるんじゃないでしょうか。老眼でガクッと読書量は減ってしまいましたが、若い頃は月に10冊以上は確実に読んでました。(本の)ジャンルは問わず、万葉集を読むのも好きですよ。