「笑点」女性初出演。今注目の女性落語家・蝶花楼桃花とは【インタビューまとめ】
真打昇進からわずか4ヵ月で寄席のトリを務め、テレビ番組「笑点」のレギュラー大喜利に女性初の出演を果たした落語家の蝶花楼 桃花(ちょうかろう ももか)の特別インタビューをまとめてお届け! ※2024年7月掲載記事を再編。 【写真】今注目の女性落語家・蝶花楼桃花
1.女落語家一代記! 女流芸人だけの「桃組」興行を成功させた蝶花楼桃花とは
取材当時、東京の浅草演芸ホールでは、“落語協会百周年記念興行”が行われていた。 記念すべき興行の“夜の部”で行われたのが、女性芸人たちばかりで構成された「桃組」の番組。今なお男性落語家の割合が大きい落語の世界で、女性芸人のみを集めた桃組は、落語界のみならず多くの業界から注目を集めている。 2023年に行われた興行で、東京の寄席では定席史上初となる、女性だけの番組の開催に成功。落語家だけでなく女性の漫才師や講談師も出演した。そんな華やかな「桃組」の興行を企画し主任を務めたのが、女性落語家の蝶花楼桃花(ちょうかろう ももか)だ。 2022年に、10人目となる“女性真打”に昇進した蝶花楼桃花は、最近ではテレビ番組「笑点」の新メンバー候補として名が挙がるほどの実力者。真打に昇進してから、わずか4ヵ月で興行のトリを務めるなど、その実力は多くの落語家たちも目を見張るほど。 男性視点で描かれることが多い古典落語の演目を、女性でありながら巧みに演じ分ける話芸は、まさに“舌耕芸”とも呼ばれる落語の面白さを体現しているようだ。
2.春風亭小朝に弟子入り直訴! 女性落語家・蝶花楼桃花の壮絶な前座修業時代
「初めて師匠である小朝の高座を見た時、大きな赤ちゃんが出てきたのかと思いました。キューピーちゃんのような尖った髪型に、ピンク色の“産着”のような羽織と着物。思わず『かわいい!』と心のなかで叫んでしまったんです(笑)」 25歳で落語家を目指して入門した蝶花楼桃花(ちょうかろう ももか)は、師匠である春風亭小朝の第一印象について、当時を振り返りながらそう語った。 かつて先輩落語家たち36人を抜いて真打昇進という異例の実績を残し、テレビ番組「笑ってる場合ですよ!」や「オレたちひょうきん族」などに出演していた春風亭小朝。そんな小朝と蝶花楼桃花の出会いのきっかけは、市民ホールで行われた落語会でのことだった。 出演者のひとりとして出ていた小朝を、名前やテレビでの活躍こそ知ってはいたが、実際に落語会で小朝の古典落語を聞いた時、その独自の世界観に一気に惹き込まれたという。