開幕前テスト総合トップのフェラーリが進歩を実感。「ロングランと走行安定性が改善」とバスール代表
バーレーンで行われた3日間の開幕前テストでフェラーリが見せたパフォーマンスは、ティフォシ達にレッドブルへの挑戦の可能性を感じさせるものであった。 【写真】2024年F1開幕前テストの総合トップタイムを記録したカルロス・サインツ(フェラーリ) チーム内にも、自分らの実力に自信を感じる雰囲気が出てきているようだが、公式リリース内に記されたドライバーやバスール監督、エンジニアらのコメントは、マックス・フェルスタッペンとレッドブルの優勢を確かめる内容に終始していた。 しかしバスール代表は、ちょうど一年前のテストと比べて、自分達がより良い準備を進めることができていると認めた。 「我々は、ロングランの一貫した走りにおいて確かに一歩前進した。良い方向に進むことができていると思うよ」 さらに、燃料搭載量の点に注意を促しながらバスールは続ける。 「ライバルたちがどれほどの燃料を搭載しているのかが分からないので、自分たちの純粋なパフォーマンスレベルを理解することはいつだった簡単なことじゃない」 「その点では、特にレッドブルの後ろの順位でシビアに響いてくる。10kgでも多く積んでいれば、簡単に2番手から6番手くらいにまで落ちてしまうはずだ。なので、とにかく我々は過去の自分達と比較して、ロングランがより快適になっているかどうかに集中している」 2023年シーズンでは、レッドブルの圧倒的な優勢がありながらも、シンガポールGPでカルロス・サインツが優勝、シーズン終盤にはシャルル・ルクレールがフェルスタッペンに戦いを挑み、フェラーリは対レッドブルの筆頭チームとして一年を戦い終えた。ただバスール代表は、マシンがいくつかの基本的な問題を抱えていることを認識しており、それらが適切に対処されてきていることを喜んで報告した。 「我々のマシンにはロングランと走行安定性において、ふたつの課題があった。ひとつ目は、マシンが風などのあらゆる外部要素に非常に敏感だったということだが、今シーズンのマシンでは改善されて良くなっているようだ」 「また、デグラデーションが大きいことも課題であったが、こちらも非常に良い感触を得ることができている」 「シーズンの初めから、ロングスティントの面で我々は好感触を得つつある。ただ、本当に必要なパフォーマンスについてはまだわからない」 今回のテストにおいて、昨年の課題に対する前進を感じたバスール代表は次のように結論づけた。 「今回のテストで、ドライバーからのフィードバックもポジティブなものだった。タイムを出すためのパフォーマンスレベルとは別の話ではあるが、ドライバーの自信にも繋がる良い感触を得られたはずだ」 「このままさらに良いペースを得ることができれば、ふたりのドライバーも尻込みすることなく良いコンディションで走ることができるだろう」 [オートスポーツweb 2024年02月27日]