中村敬斗投入と「目を疑う」三笘薫、孤立した谷口彰悟と「気になる」失点前の2つのプレー【日本代表の最終予選「オーストラリア戦」と「11月アウェイ2戦」の激論】(3)
■オウンゴールが生まれた「一因」は
大住「もうひとつ気になったのが、失点シーン。 オウンゴールになった谷口彰悟のプレー自体はしょうがないと思うけど、あの直前に町田浩樹がGKの鈴井彩艶に戻したバックパスが、浮き球のボールになったんだよね。彩艶がなんとか止めたものの、処理に少し時間がかかって、相手が寄せてきたので彩艶は慌ててというほどじゃないけど、左足でボールを蹴った。 彩艶は左足のキックを練習しないとダメだね。非常に不安定だし、距離も出ない。あの場面では、中途半端にハーフウェイラインを越えるくらいの距離になって、相手の8番に跳ね返された。こういう跳ね返され方をしたときが一番危ないんだよね、と思っていたら、パパパっと相手に右ウィングバックまでつながれて、ゴール前に入れられたボールがオウンゴールにつながった。 バックパスから始まったのか、彩艶にキックから始まったのか分からないけど、とにかく、ああいうところで、もっと安定したプレーをしなければいけなかった。雑なクリアというか、中途半端なキックが、オウンゴールが生まれた一因だと思う」 後藤「あの失点の前後数分間は、なんだかディフェンスがおかしかったよね。サイドに出されたときに3バックの左右が引っ張りだされて谷口彰悟が孤立することが多かった」 大住「危ないな、という感じがあったよね」 後藤「他の時間帯はまったく危なげないなと思っていたけど、あそこだけなんだよね。相手が何かをやってきたのか、その原因はよく分からないんだけど、何かおかしかった」 大住「相手が後半よくなったのは確かだね。守っているだけじゃダメで、攻めていかなきゃと、かなり積極的になって、球際も強くなって五分五分のボールをものにしたり、日本に取られたボールをすぐ取り返すシーンが出てきた」 後藤「1点リードしたら、また引きこもっちゃったけどね」
大住良之,後藤健生
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