トランプ「不倫口止め料裁判」がバイデン民主党陣営による「魔女狩り」だと言うしかないこれだけの理由
政治的公正性を欠いた「魔女狩り」裁判
いわゆる「トランプ不倫口止め料裁判」でトランプ側が全面的に敗訴した。 この件についてイーロン・マスクは「政治的目的のための法の濫用だとしか考えにくい」とツイートした。 【写真】「トランプ魔女狩り裁判」で見せつけられたアメリカ司法制度の「深すぎる闇」 Hard to view this as anything other than abuse of the law for political purposes https://t.co/c8Ub8g62qq ― Elon Musk (@elonmusk) June 1, 2024 アメリカトップレベルの法学者として知られるハーバード大学のアラン・ダーショウィッツ教授も、「スターリンでも恥ずかしく思わせるほどねじ曲がっている」とデイリー・メールのオンライン版で酷評した。 ちなみにダーショウィッツ教授は民主党支持者で、前回の大統領選挙ではバイデンに投票していることでも知られる。ダーショウィッツ教授は最近、トランプ擁護に動いていることが多いが、それは政敵を葬り去るのに司法を武器化するのは正しくないとの考えからだ。 イーロン・マスクやダーショウィッツ教授が語っているように、この裁判はトランプをターゲットにした完全な「魔女狩り」であるが、日本でそのような報道は見かけない。 そこで、この裁判がどれほど酷いものだったのかを、以下、具体的に説明したい。 まず、裁判を担当したジュアン・マーチャン判事の政治的公正性に大きな問題がある。 ニューヨーク州は判事が政治献金することを禁じている。裁判での政治的公平性に疑いを持たれるからだ。だが、マーチャン判事はそんな規定に無頓着で、前回2020年の大統領選挙でバイデン陣営に寄付をしている。州の規則を無視してでもバイデンを支持したい熱烈な民主党支持者であり、反トランプなのだ。 さらに、マーチャン判事の娘は民主党のストラテジスト(戦略担当者)として活動している。マーチャン家は強力な民主党一家なのだ。 こうした背景のある裁判官がトランプの裁判を行うというのは、公正さという観点でさすがに問題だろう。 裁判の担当判事はランダムに選ばれることになっており、たまたまマーチャン判事が選ばれたにすぎないと擁護する向きもある。しかし、たまたま選ばれた人物であっても公正な裁判を行う上で問題を抱えるのであれば、当然、別の裁判官に入れ替えなければならないはずだ。 そもそもランダムに選ばれたということ自体、信じることはできない。というのは、マーチャン判事は、トランプ・オーガニゼーションの最高財務責任者であるアレン・ワイゼルバーグに対する裁判や、トランプの盟友のスティーブ・バノンに対する裁判でも公判を担当しているからだ。 よりによってゴリゴリの民主党支持・反トランプの判事が、トランプ絡みの3つの裁判を、ランダムに選んだ結果としてすべて担当することになった、なんてことは確率論的に考えてほぼありありえないというのは自明だろう。 さらにトランプは、裁判での不公正な扱いに異議を唱えることすら、マーチャン判事によって禁じられている。 例えば、「マーチャン判事は州の規定に反して前回の大統領選挙でバイデン陣営に寄付をしており、さらにマーチャン判事の娘は民主党のストラテジストだ。これでは公正な裁判なんて受けられない」といった発言をトランプがすることは許されないのである。 トランプがこうした発言を続ければ投獄すると、マーチャン判事は語っている。