食品ロスを削減へ 台湾のコンビニ大手2社、再利用の取り組みをアピール
(台北中央社)国際連合が定める「世界食料デー」(10月16日)に合わせ、台湾のコンビニエンスストア大手2社は、食品廃棄物を利用した新商品を相次ぎ発表した。台湾セブン-イレブン(統一超商)は、コーヒーかすを素材に使用した衣服などを開発。台湾ファミリーマート(全家便利商店)はビールメーカー「金色三麦」と手を組み、商品の製造過程で発生する端材や残りかすを互いに交換して再利用する仕組みを築いた。食品ロスの削減を図る。 ファミリーマートは自社の食パンブランド「匠土司」の端材を、金色三麦のビール製造過程で生じる麦芽かすと互いに交換する食品循環のモデルを構築。麦芽かすをパンの原料に用い、その中に不格好な青果を使用したジャムを加えた新商品を開発した。金色三麦はパンの耳を原料に使用したビールを生み出した。ファミリーマートで独占限定販売している。 セブン-イレブンは今年、自社コーヒーブランド「CITY CAFE」で、コーヒーかすを再利用する計画を始動。靴ブランド「ccilu」(チル、馳緑)と手を組み、CITY CAFEのコーヒーかすを使用したTシャツや帽子、靴下などを開発した。 この他、ファミリーマートは、賞味期限が間近の商品を割引価格で販売する仕組みを導入し、月平均503トンの食品ロスの削減につながっていると紹介。セブン-イレブンは繰り返し使える「循環カップ」のサービスやマイカップ割引を継続するとし、持続可能な社会の実現に向けた関連の取り組みによって、今年は使い捨てプラスチック包材を100トン減少できる見通しだとアピールした。 (何秀玲/編集:名切千絵)