ロシアがウクライナにICBM発射…東部ドニプロ市に複数のミサイル攻撃 ATACMS・ストームシャドーへの対抗措置か
FNNプライムオンライン
ウクライナ空軍は、ロシア軍がウクライナに向けてICBM(大陸間弾道ミサイル)を発射したと発表しました。 ウクライナへのICBM発射は初めてです。 【画像】ロシアのICBM「ヤルス」(ロシア国防省) ウクライナ空軍は21日、東部ドニプロ市がロシア軍から複数のミサイル攻撃を受けたと発表しました。 この中にはICBMも含まれていて、ロシア軍がロシア南部アストラハンから発射したとしています。 ロシア軍が、ICBMをウクライナを狙って発射したのは初めてです。 ウクライナ空軍は、巡航ミサイル6発を撃ち落としたとしていますが、ICBMは含まれていないとみられます。 この攻撃で、2人が負傷したということです。 ウクライナ軍が、アメリカやイギリスから供与された長距離兵器で、ロシア領内を攻撃したことへの対抗措置とみられます。 このニュースについて、フジテレビ・立石修解説委員室長と見ていきます。 ICBMはロシアのアストラハン州からウクライナ東部のドニプロという町に向かって撃たれました。 この距離は約300km程度あるということです。 今現在、映像を確認中ですが、ミサイルの破片とされるものがドニプロ市内の川に落下する映像が入ってきています。 着弾前に迎撃された可能性も考えられますが、いずれにしても負傷者が2人出ているということです。 ──今回ウクライナへのICBMの発射は初めてだという情報ですが、この意味合いは? 核弾頭も搭載可能ですので、これまでとは次元の違う攻撃といえると思います。 一番飛距離のあるICBMは、ロシア製のものは1万6000km飛ぶと。これはヨーロッパからアメリカまで射程がある。 これは当然ウクライナへの攻撃という側面もありますが、西側への威嚇、アメリカやヨーロッパへの威嚇とみるのが妥当かと考えます。 ──なぜ今回このタイミングで撃った? アメリカはウクライナにロシアまで到達可能なATACMSという長距離ミサイルを提供していたんですが、これまで使用は認めてきませんでした。 ですが北朝鮮のロシア軍への合流などもあってエスカレートしている中で、アメリカ側はATACMSを使用することをウクライナに認めたと。 そして19日にこのATACMSを使って実際にロシアに攻撃が行われました。 そして、20日には今度はイギリス製の「ストームシャドー」という巡航ミサイルの使用許可も出て、実際にウクライナはこれを使ってロシアを攻撃している状況。 これにロシア側は強く反発していて、何らかの報復が行われることが懸念されていました。 ──ロシアとしてはウクライナに対する報復とみられる? そうですね。長距離兵器を使って実際にロシアの領内を攻撃した。自分たちに対する米英の攻撃ではないかとみている印象もあります。
フジテレビ,国際取材部