イスラエル、招集令状に応じない超正統派の1126人に逮捕状
(CNN) イスラエル軍は19日、招集令状に応じなかったユダヤ教「超正統派」の1126人に対する逮捕状を取ったと発表した。兵役免除撤廃に対する超正統派の不満に一層の火が付くのは必至だ。 逮捕状についてはシェイ・タイエブ准将が同日、議会委員会で発表。命令を無視した者はまず呼び出して、兵役のことを周知させると述べた。 それでも協力を拒み続ける場合は即刻招集すると強調。さもなければ徴兵忌避者とみなされて出国が禁止され、警察に呼び止められれば逮捕される可能性があるとした。 イスラエルでは最高裁が今年6月、超正統派の兵役免除を認めない判断を言い渡していた。 イスラエルは、1年以上に及ぶパレスチナ自治区ガザ地区の戦争とレバノン侵攻によって軍の負担が増す中で、超正統派の徴兵を決めた。 最高裁判決を受けてイスラエル当局は超正統派の3000人に招集令状を送付。イスラエルのカッツ国防相は先週、追加で7000人に招集令状を送ると述べた。 しかしタイエブ准将は19日、超正統派の1万人が兵役に就いても十分とはいえない可能性があると指摘、「イスラエル軍は兵士を必要としている。我々は1万人という数字に言及したが、残念ながら死傷者が出ているため、これは安定した数字ではない」と述べた。 野党指導者は19日、直ちに追加の招集令状を出すようカッツ国防相に要望し、招集に応じなかった者に対する取り締まりを拡大するよう求めた。 招集命令に対して超正統派は憤りを募らせており、17日にはテルアビブ近郊で警察と超正統派のデモ隊との小競り合いが起きていた。