全国で免許更新の「講習」オンライン化! 何が変わる? 「ゴールド免許」対象も違反者は? マイナ免許証に伴い始まるが…注意点は? 3月開始の前に元警察官が解説
現在4道府県で試行運用されているオンライン講習は2025年2月に終了へ
2025年3月24日から、マイナンバーカードと運転免許証を一体化した「マイナ免許証」の運用が開始されます。 【画像】「すげぇぇぇぇ!」これが超激レアな「最強免許」です(22枚) それにともない、免許更新時の講習をオンラインで受講できる取り組みも全国で始まります。 では、これまでと一体どのように変わるのでしょうか。
マイナ免許証は、マイナンバーカードのICチップに免許証番号や有効期間、免許の種類・条件などの免許情報を搭載したもので、見た目はマイナンバーカードそのものです。 勘違いされがちですが、マイナ免許証の取得は任意であり、免許保有者は次の3パターンから免許証の持ち方を選択できます。 ーーー 1 従来の免許証を返納し、マイナ免許証のみを保有する 2 従来の免許証とマイナ免許証の両方を保有する 3 従来の免許証のみを保有する ーーー もちろん、自動車を運転する際には従来の免許証またはマイナ免許証のいずれかを携帯しなければいけません。 1のパターンは身分証明書を1枚に集約できるため、管理や持ち運びが容易になります。 また2のパターンは万が一どちらかを紛失した場合でも、もう片方の免許証を携帯していればすぐに自動車の運転ができるという点で安心感があります。 なお警察庁はマイナ免許証を取得するメリットとして、「住所・氏名変更手続きのワンストップ化ができること」や「免許更新時の手数料が従来の免許証と比べて安いこと」などを挙げています。 これまで引っ越しや結婚などに際して住所・氏名変更をするとき、マイナンバーカードの手続きを市町村役場で、免許証の手続きを警察でそれぞれおこなう必要がありましたが、マイナ免許証のみの場合は 市町村役場に届出をするだけで手続きが完了します。 また免許更新時の手数料は現在2500円ですが、マイナ免許証のみの場合は2100円(-400円)、従来の免許証のみの場合は2850円(+350円)、従来の免許証とマイナ免許証の2枚持ちの場合は2950円(+450円)と、マイナ免許証のみを保有するケースが最も安くなります。 さらにマイナ免許証を利用すれば、免許更新時の運転者講習をスマートフォンやパソコンなどからオンラインで受講できるようになります。 自宅など好きな場所で、好きな時間に講習を受けられることが大きなメリットといえるでしょう。 ただし、オンライン更新時講習の対象者は「マイナ免許証を保有し、講習区分が優良運転者または一般運転者に該当する人」で、講習区分が違反運転者や初回更新者などに該当する場合は受講できないため注意しましょう。 加えて、オンライン化するのはあくまで運転者講習のみであり、視力検査や写真撮影などは警察施設でおこなわなければいけません。 とはいえ、SNS上では「子どもを預けることを考えなくて良くなるからありがたい」「会場に毎度子どもを連れて行っていたのでオンラインは助かる」という声も寄せられており、小さな子どもを持つ人にとっては利便性の高い取り組みといえそうです。 2024年12月時点で、オンライン更新時講習の詳細な受講手順は公表されていないものの、現在4道府県(北海道、千葉県、京都府、山口県)で試行運用されている「オンライン更新時講習モデル事業」と同様の手順となることが想定されます。 このモデル事業では、以下の流れで講習を受けられます。 ーーー 1 スマートフォンやパソコンなどから専用サイト「オンライン更新時講習モデル事業」にアクセスし、マイナンバーカードを使ってログイン 2 講習動画を視聴 3 アンケートに回答して受講終了 ーーーー 2の動画視聴中には、きちんと受講しているかどうかを確認するため、顔画像の撮影が合計3回おこなわれるほか、動画のチャプターごとに確認問題が出題されます。 2025年3月から始まるオンライン更新時講習においても、上記のような方法で受講状況をチェックするものとみられます。 ちなみに4道府県で実施されているモデル事業は2025年2月28日で終了するため、対象地域に居住している人でオンライン講習を利用する場合は、早めの手続きが必要です。 ※※※ 2025年3月24日からマイナ免許証の運用が始まり、優良運転者または一般運転者に該当する人であれば、オンラインで講習が受けられます。 免許証の持ち方は3パターンありますが、身分証明書を1枚に集約したいのか、自動車を運転する習慣があるかなど、個人の希望や事情に合わせて選択すると良いかもしれません。
元警察官はる