利用促進臨時列車を運行、高校生の提言も…「路線維持を訴える」
JR芸備線で一部区間の存廃が協議される中、「2024 秋の庄原鉄道イベント」(広島県庄原市主催)が11月30日に開催され、臨時列車の運行や沿線高校生による利用促進策の提言などがあった。 【写真】県の方向性について語る伊原木知事(県庁で)
臨時列車は市内の備後庄原―東城駅間を直通で1両運行。市民ら約35人を乗せて、午前10時35分に出発した。「芸備線庄原市応援大使」を務める演歌歌手の徳永ゆうきさん(29)も乗車。乗客らは車窓から紅葉を眺めながら、約1時間半の列車の旅を満喫した。東城駅では住民らがホームで旗を振って一行を出迎え、徳永さんを囲んで駅前で記念撮影も行った。 続いて庄原市東城文化ホールで、沿線の庄原格致、西城紫水、三次の県立3高校に通う生徒たちが、芸備線活用の取り組みや利用促進のアイデアを発表した。
学校や地域で実施した芸備線に関するアンケートで、「待合室やトイレが清潔ではない」といった意見があったことから、生徒たちが駅舎の清掃を行った事例などを報告。自転車ごと乗れる「サイクルトレイン」導入などの提言があった。 芸備線で通学している西城紫水高1年生(15)は発表後、「今後も沿線の高校生が連携して、存続を求める声を上げていく必要性を感じた」と話した。 生徒らの発表を聞いた木山耕三市長も「芸備線がなくなって生徒が高校に通えなくなると、学校自体がなくなる。地域の活力のためにも、路線維持を国やJRに訴える」と語った。