『先生を信頼していたのに...』担任から性加害を受けた支援学校の生徒が涙の訴え 「怖かった」「誰も助けてくれなかった」防げなかった学校側にも不信感
重度の知的障がいがある特別支援学校高等部3年生のAさん。担任だった講師の男(25)から学校内などでわいせつ行為や性的暴行を受けた。「怖かった」「誰も助けてくれなかった」涙ながらに訴える。 【画像を見る】『先生の家泊まりにきた方が早いんじゃない?笑』担任から届いたメッセージ
「死にたかった」信頼する担任から性被害 通学できなくなる
「しんどいし、死にたかった。つらかった」 悲痛な胸の内を明かすのは、大阪府内にある特別支援学校の高等部3年生、Aさん。重い知的障がいがあり、知能は小学校低学年程度だと診断されている。Aさんは半年前から学校に通えていない。原因は担任から受けた「性被害」だ。 担任だった上野翔太被告(25)。Aさんが高等部2年生のときから担任を務め、「優しく明るい先生」として慕っていたという。 (Aさん)「先生として信頼していました。安心できる先生だから、話したら楽になる」
学校でも体育館でわいせつな行為を受ける
ところが今年、Aさんが3年生になりSNSでやり取りをするようになると、生徒に対するものとは思えない言葉が送られてくるようになった。 【上野被告からのメッセージ】 『先生の家泊まりにきた方が早いんじゃない?笑』 『明日おいでよ笑笑』 そして今年5月、Aさんは上野被告から体育館で下半身を触られるなど、複数回にわたってわいせつな行為を受けた。さらに今年6月には大阪市内のホテルで性的暴行を加えられた。 Aさんが被害を綴ったノートには、次のような記述がある。 『ホテルを出る前、私に避妊具を渡しながら「体育館か修学旅行でできるかも」って言ってきた。断ったら叩かれるかもしれなくて、怖くて、本当は気持ち悪くて嫌だった』 (Aさん)「嫌そうなしぐさをしたときに(上野被告が)目の前でドアをバンって閉めたり…。(拒否して)怒られるのが怖かった」
父親の訴えを受け逮捕 被告「好意を抱かれている自覚あった」
Aさんは生まれてすぐに臓器移植手術を受けていて、今も拒絶反応を抑える免疫抑制剤を飲んでいるため、免疫力が著しく低い。Aさんはホテルでの性的暴行が原因で喉に炎症を起こして呼吸困難に陥り、一時、意識不明となった。Aさんの父親(48)は、病院で目を覚ました時の娘の様子が忘れられない。 (Aさんの父親)「本人の様子がもう本当に泣きじゃくって、取り乱していた。『怖い怖い』っていうような異様な状況になって、どうしたのかなっていうことで本人から話を聞き出しました。『性被害を受けた』っていうことを本人の口から聞いたことで発覚しました」 父親の訴えを受け、警察は今年7月に上野被告を逮捕。大阪府教育委員会は上野被告を懲戒免職処分とした。