《似たモノ食品》木綿豆腐vs絹ごし豆腐、もずくvsめかぶ、健康コスパがいいのはどっち?
もともとは栄養面を意識して食品を選んでいたはず。なのに、この物価高、そして猛暑で、スーパーでは「安いもの」「手軽に食べられるもの」「のどごしのいいもの」についつい手が伸びてしまう……。 【写真】節約と健康の両立は、実に7割の人が苦労する課題とは
健康コスパのいい食品で夏も元気に
「短期間であれば仕方のないことですが、それが習慣になってしまったら、いずれ健康を損ないかねません。食品選びに改めて“健康コスパ”という基準を加えてみませんか?」 と提案するのは、浅野まみこさん。健康コスパという考え方を提唱している管理栄養士だ。健康コスパとは? 「食品に含まれる栄養素をもとに、健康にどのくらいメリットがあるかを考える指標です。日々の買い物では、安さや手軽さを軸に食品を選びがちですが、そこにもう一つ、この基準を加えてみては。食生活がよりよいものになりますよ」(浅野さん、以下同) 浅野さんによると、夏は食欲が落ちてタンパク質不足になりがちで、冷房と外気温の差による腸内環境の悪化も気になるそうだ。 そこで今回は、比較的安価な食品の中で、これらを解消する健康コスパのよいものは何か、対決方式で浅野さんに教えていただいた。夏でもおいしく食べられる小ワザもご紹介! 木綿vs絹ごし 食感の違いが勝負を分ける!? 木綿豆腐は製造時に水分を抜きながら固めるため、水分が少ない分、大豆の栄養素であるタンパク質やカルシウムを絹ごし豆腐より多く含む。ただ、口当たりがボソボソしていて、木綿より絹ごしを好む人も多い。 「木綿は、ゴーヤーチャンプルーなど炒め物に投入するなど、加熱調理をおすすめします。1センチ厚さに切り、ステーキにして薬味としょうゆをかけて食べてもおいしいですよ」
ビフィズス菌入りvs乳酸菌入りヨーグルト
選べる種類が多いからこそ注目! ヨーグルトに入っている乳酸菌は、腸内で乳酸を作り出す。一方、ビフィズス菌は大腸で働いて、乳酸だけでなく、短鎖脂肪酸の一種、酢酸も作り出す。この酢酸が大腸の働きを整えてくれるのだ。 「酢酸は口から摂取しても大腸まで届きません。だから、大腸で酢酸を作ってくれるビフィズス菌が重要です。フルーツを入れて食べれば、その食物繊維をエサにビフィズス菌がしっかり働いてくれます」 もずくvsめかぶ どっちでもいいなら? 食物繊維の量を見ると、めかぶは100g中3.4g、もずくは1.4g。倍以上の差をつけてめかぶが勝利!カルシウムや葉酸も、もずくよりめかぶが多い。 「めかぶはそのままいただいてもいいのですが、夏におすすめなのは、牛丼、豚しゃぶなどにのせること。めかぶの歯ごたえとネバネバがうまく作用して、食欲がなくてもするする食べられます。お肉でタンパク質も補えますよ」 ツナ缶vsサバ缶 魚の栄養は効率的にとりたい! サバは、血液サラサラ作用や認知症の予防効果が期待されるオメガ3脂肪酸を、ツナより多く含んでいる。カルシウムやビタミンD、E、鉄、亜鉛も豊富で、栄養面ではサバが圧勝!問題は夏に食べるにはサバは脂っこく胃に重いこと。 「冷や汁に入れて食すのもおすすめです。みそ、白だし、すりゴマを冷水で溶き、ご飯を入れて、サバと香味野菜をのせるだけ。食欲がなくても、さっぱりといただけます」