【アメフト】U20日本代表時にカナダで薬物?関学大選手5人を日本協会が処分 関学大は独自検査で否定
処分選手「大麻所持・使用の事実認定はない」関学大が会見
これに対し、関西学院大学アメリカンフットボール部は、8月30日午後4時から大阪市内で会見、同部がJAFAに先駆けて行った検査の結果から、当該選手の「大麻所持・使用の事実認定はない」と否定した。 会見には、池埜聡部長、大村和輝監督、小野宏ディレクター が出席。 会見の冒頭、池埜部長は「U20世界選手権に、私どもの部から日本代表として選出された5名に関して、日本協会(JAFA)から処分の通知を今日、受けました。期間中の行動について処分が下されたことを重く受け止めております。関係者各位、アメリカンフットボールに関係する全ての方に深くお詫びを申し上げます。大変申し訳ありませんでした」と謝罪した。 一方で、現時点で、日本協会(JAFA)の「発表内容とは見解の相違があります」とした。 関学大アメフト部が「厳格なプロセスで帰国後4目(7月5日)に尿検査を行い、当該選手は陰性と判定されており、その他、使用の事実を認定するにたる有力な証拠を把握しておりません。」というのが根拠という。
最も重い処分の選手はJAFAの毛髪検査拒否
関学大アメフト部は、JAFAが最も重い処分を下した選手1人については、勧告と同じ「無期限活動停止」としているが、理由は、この選手が、JAFAが求めた毛髪検査を受けなかったためという。 当該選手は、現在も毛髪検査を拒否しているが、その理由は ・ U-20日本代表の選手やその保護者から、本人ら5人がほぼ大麻を吸っていると決めつけるような言動があったこと。 ・ U-20 大会遠征中、他の選手に本人の部屋に大麻があるという証拠もない噂を立てられ、無断で部屋の中に入って来られ、自分の荷物の中身を無断で調べられたこと。 ・ 日本協会(JAFA)による、関西学院大学の代表選手以外の部員に対するヒアリングで、全く関係のない彼らに対し威圧的な態度で面接が行われたこと。 という。 毛髪検査は、対象選手5人のうち3人は8月1日にJAFAの管理の下、検査専門機関で受検し、8月13日に検査結果が陰性であった旨の連絡をJAFAから受けたという。検査を拒んでいた2人のうち1人は、その後拒否を撤回、JAFAの管理下で19 日に検体を採取し28 日に結果が判明し、陰性だったという。 最も処分が重い選手1人を除く、4選手の処分については「日本協会から処分理由の根拠を含めた資料をいただいてから改めて検討」するという。 日本代表選抜資格停止2年、厳重注意、対外試合出場停止(6か月)を勧告された選手1人については、現時点ですでに活動停止中のため、処分を継続する。 日本代表選抜資格停止1年、厳重注意の3人については今回改めて活動停止とした。7月3日から暫定的に練習参加を停止中だったが、8月14日から練習復帰に向けたプロセスにいたという。
「伝聞や憶測、思い込み」はプライバシーや名誉権の侵害
また関学大アメフト部は、「ネット掲示板等で伝聞や憶測、思い込みに基づいた情報がすでに散見されており、これらは本人に対するプライバシーや名誉権の侵害に当たると考えます。報道に際しましてもぜひ十分なご配慮をお願いいたします。」と、会見に集まった報道関係者にも要望した。 関西学院大学アメリカンフットボール部は「ファイターズ」の愛称で知られる、日本の学生フットボール屈指の名門チーム。学生日本一を決める甲子園ボウルは57回出場、34回優勝で、現在は6連覇中。2024年の秋シーズン開幕戦は、台風10号の影響で9月3日に延期となったが、予定通り試合をする予定という。
アメリカンフットボール・マガジン編集部